尚、007シリーズに関してはHPの方に資料として作っていますので、そちらもご覧頂ければ幸いである。(ここをクリックしてください。)尚、各作品については「作品解説」と「脱線メモ」という2本立てで記していますが、前者は筆者が書いたもの、後者は年間に映画を600本以上見るという友人のG氏が書いたものです。
「YOU ONLY LIVE TWICE」これは1967年製作のシリーズ第5作であり、フレミングの原作小説は1964年に書かれたものである。この作品は日本が舞台と言うことで当時は派手に騒がれることになった。また、本作の撮影中にS.コネリーがボンド役から降りる、という発言をしたものだから、その騒ぎは一段と大きくなった。(結局、本作で一旦降り、次作は2代目ボンドとなったが、その次で1本だけ破格のギャラで復帰した。)
本作の監督はルイス・ギルバートが監督となり、脚本はロアルド・ダール。ボンドガールは浜美枝、日本の秘密情報部のタイガー田中を演じたのは霊界とコンタクトをする前の丹波哲郎で、とても若々しい姿を見ることが出来る。また、若林映子が日本のエージェント・アキを演じてボンドをサポートする役所を演じている。(TOYOTA 2000GTを颯爽と運転してボンドを助ける所はたまりませんね。後にはこういう役回りのボンドガールも生まれることになったが、見事な活躍でした。)そして、本作で初めて顔を見せるスペクターの首領・ブロフェルドにはドナルド・プレゼンス、カリン・ドールがスペクターの幹部の一人として登場する。尚、M、Q、マネーペニーはこれまでと同じ顔ぶれである。(Qは来日しました。)また、主題歌はフランク・シナトラの娘であるナンシー・シナトラが担当し、ちょっとミステリアスな雰囲気のスローなテンポのボーカルをじっくりと聴かせてくれる。
舞台が日本ということで「忍者」「刀」というものがアクションに使われているが、西洋から見た日本のイメージというのはそういうものなんでしょうかねぇ?(既に高度成長を迎えて、工業立国となっていましたが...)が、本作は日本では今ひとつという所があるが、海外では高い評価を得ている。これは「日本」を詳しく知らないということで、独特のイメージが確立しているからなんでしょうね。
物語はSFチックな展開でスタートする。米ソそれぞれの有人ロケットが消息を絶った。正体不明の飛行物体は東アジアに消えた。それを追うボンドは香港で襲撃されて死亡。(実は偽装工作だった。)日本にやってきたボンドは情報を得て、ある企業が怪しいと睨んで潜入するが、そこにはスペクターの陰謀が動いていた。やがて、敵の秘密基地がカルデラ湖の下にあることを掴んだボンドはタイガーに協力を要請して、迫力満点の襲撃作戦が決行される。
前作では海を舞台にした秘密兵器が大量に登場したが、本作では空から宇宙へとメカが一段とパワーアップし、派手なバトルを見せてくれる。シリーズ初期のスパイ・アクションがメカを使ったアクションへと完全に移行したが、やはり時代を感じさせてくれるメカが出てくるのは40年近く前の作品と言うことを考えたら仕方のない所であるが、それらの中でも小型ヘリコプター(リトル・ネリー)は、デザインこそ時代を感じさせるものの、秘密兵器としたらなかなかイカスものである。
それにしても、偽装の意味もあるとはいえ、秘密基地のある場所が火山の火口というのには度肝を抜かされる。現実的なことを考えれば、南海の小島にでも秘密基地を設けた方が安くできるのではないかと思いますが、スペクターの考えることは本当にスケールが大きいですね。しかも、宇宙を飛んでいるロケットを拉致してしまうのですから、これはこれで凄い技術を持っていると言うことになる。前作でもソウであったが、単なる恐喝を行う集団ではなく、高い技術力も備えた組織なんですね、スペクターは。で、そのスペクターの首領・ブロフェルドが本作で初めて顔を見せることになるが、こういう所はシリーズ作品としたら嬉しいところでもある。で、それにふさわしいクライマックスのバトル・アクションはたっぷりと堪能できる。
尚、本作を見終わった後に思うこと。それは、そろそろ日本を舞台にした新作が出来ないものなのか、ということである。で、日本側の秘密組織から登場するのは銭形姉妹(「ケータイ刑事」)ということにしてくれたら、とても楽しい作品になりそうに思うのですが...





