二段構成として記している「銭形海」。こちらの方は物語の中身を追っている長文&ネタバレたっぷり編です。今回の事件は2nd.4話(通算では17話)「明日のスターを目指せ! 〜芸能プロダクション社長殺人事件」です。2nd.に突入して、少しパワーダウンしている感があったが、今回はシリーズ最多登板監督&時代を担うKJ脚本ということで、小ネタを上手く散りばめて、楽しませてくれました。
そして、ゲストの三輪ひとみさんの怪演ぶりが何とも言えませんでした。(一瞬、「ケータイ刑事」なの?と思ってしまった...)海ちゃんのアイドル風の歌もやや霞もうかというぐらいだったが、A/Bパートそれぞれにしっかりとお楽しみを用意していて、楽しい構成でした。それではいつものように、ネタバレありの長文で、本編に行きます。(尚、放送直後に記した「感想+次回予告」版はここをクリックして下さい。)
町中を自転車を押して歩いている海ちゃんはOP主題歌を口ずさんでいる。そこに一人の男が近づいてきて「ねぇ、君」と声を掛ける。「青葉台学園?」と問うと「はい」と答える海ちゃん。男は「大人っぽ〜い。3年生だ?」と男。(→歴代銭形もそうでしたが、青葉台学園の制服(冬服)って、スマートで格好良く見えます。)これに「いえ」と海ちゃん。すると「意外と1年生」と男。またも「いえ」と海ちゃん。男は「じゃあ当てちゃうよ。2年生。ほら、大当たり」と言うが「そりゃあ当たるでしょう」と海ちゃんは言うと、足早に去っていこうとする。(→3学年しかないのだから、3回言えば当たりますが、海ちゃんの表情がGood!)すると男は「ところで君。女優になってみない?」と去っていこうとする海ちゃんに言う。すると海ちゃんは立ち止まって振り返る。(が、怪訝そうな表情をしている。)男は「失礼、失礼」と言って海ちゃんの側にやってくると「僕、こういう者です」と言って名刺を(左手で)手渡した。名刺には、芸能プロダクション・ハニー・バニーのマネージャー・鮫島哲也(さめじま・てつや)と記されていた。(所在地は港区赤坂2丁目2番アンドリウビル4F)海ちゃんはそれを受け取ると「芸能プロダクション・ハニー・バニー?私、こういうのはちょっと...」と言って名刺を返そうするが、鮫島は「僕の目に狂いはない。君こそ光、
原石だ」と言ってスカウトしようとする。で、「あの青空に輝く星を、手に入れようじゃないか」と言って青空に手を伸ばして星を掴もうとする。これに「まだ昼間ですけど...」と突っ込む海ちゃん。(海ちゃんに冗談は通じません。が、「星」と「スター」を掛けている。)
そこに「ちょっと待った!」と五代さんの声がした。海ちゃんは援軍が来たと思って笑顔で「五代さん」と口にする。が、五代さんが寄ってくると「俺はこいつの保護者みたいなもんでね」と鮫島に言う。鮫島は「はあ、はいはい」と頭を軽く下げるが、五代さんは「こいつ、見込みありますか?銭形海に目を付けるなんて、流石、お目が高い。なんつって」(「ぜにがたかい」と「おめがたかい」と掛けたつもりが五代さんのギャグ・レベルです。)と言って笑い出す。これに海ちゃんは「って、違〜う!!」
警視庁に戻った海ちゃんと五代さん。海ちゃんは「もう〜、冗談じゃありませんよ」とスカウトのことは全く意に介さなかったが、五代さんは「本気で考えてみないか」と言って海ちゃんに芸能界デヴューさせようと考えていた。「何をですか?」と尋ねる海ちゃんに「決まってるだろう!芸能界デヴュー!」と言って指を鳴らす。で、海ちゃんの歌・『恋の全国指名手配』のコーナーへ。(結局、これって五代さんの妄想でしたけど...)二人の婦人警官を従えた赤いベストを着た海ちゃんの歌(曲名や作詞作曲は一切テロップとして出なかったが、曲名はこうなっています。また、今回も作詞は丹羽P、作曲は「ケー刑事」の音楽を全て引き受けている遠藤浩二だと思われる。→絢ちゃんの作詞ならば、それをテロップで出すでしょう。「雷・2nd.7話」で初登場した早織ちゃん
作詞の
『ラブラブサンダー』の例がありますから...)で、すっかりアイドルになっている海ちゃん。尚、前回の次回予告にあった「投げキッス!」というのはこの歌の最後の所でした。で、林さんのナレーションで「銭形海、17歳。警視総監を祖父に持ち、現役女子高生アイドルにして刑事。事件が起これば収録中でも現場に走り、ファンに笑顔を振りまきながら謎を解く。彼女がアイドルであることは誰もが知っているが、刑事であることは誰も知らない。」と入る。→「雷・1st.14話」の小銭形パイといい、セルフ・パロディとは、やってくれます。
五代さんは「いけるって」と言って海ちゃんにアイドル・デヴューを勧めるが、海ちゃんは「そじゃあ体がいくつあっても足りませんよ」と嫌という顔つきをする。そういうやりとりをしていると「警視庁から入電中」と、海ちゃんの携帯に事件を知らせる入電が入った。で、携帯を広げる海ちゃん。港区赤坂で殺人事件発生。被害者は芸能プロダクション社長・鈴木浩介之助(すずき・こうすけのすけ→鈴木浩介監督の名前をいじっています。)。直ちに現場に急行せよ。これを聴いた海ちゃんは「これって...」と言うと、先ほど鮫島からもらった名刺を取り出して「この会社ですよ」と口にする。が、五代さんは「これからって時によ...」と落胆していた。
現場に到着した海ちゃんと五代さんは事務所に入っていく。すると鮫島が海ちゃんの姿を見て「君か。来てくれると信じてたよ」とスカウトに応じてきてくれたものと思って感激する。これに海ちゃんは「いえ、私は...」と言うが、それを遮るように五代さんが「こいつと話す時はマネージャーの俺を通してくれないか」と口を出すが「誰がマネージャーですか」とお怒りモードの海ちゃんだった。すると、鮫島と一緒にいた若手女優の木下めばるが「誰?この子。新人さん?」と問う。これに鮫島が「いや、実はこの子は...」と説明しようとするが、そこに「おいやっ!お疲れ様です」と逆立ちをする柴田さんの掛け声が遮り、立ち上がった柴田さんが海ちゃんに敬礼をする。「被害者は?」と問う海ちゃんに「奥の社長室です」と言う柴田さん。で、海ちゃんたちは社長室へ。で、鮫島とめばるは海ちゃんが刑事だと知った。
社長室(やっぱり「恋日・ニュータイプ・12話」に出てきたのあの社長室です。その時は津木野ユリだった絢ちゃんですけど、今回は銭形として戻って来ました。→やっぱり「恋日・ニュータイプ・12話」の銭形ばりの長台詞は予行練習でした。)。社長がデスクの椅子に座ってデスクに倒れるように死んでいた。柴田さんが「死因は後頭部殴打による脳挫傷。凶器はここにあるトロフィーです」と説明をして床に転がっている血の付いたトロフィーを示す。(アカデミー主演のオスカー像をちょっといじったデザインである。)で、そのトロフィーはいつもは窓際に置かれているということで、この部屋の物だった。で、犯人を特定するのが大変だ、と口にする五代さんだったが、柴田さんが、犯人と思われる人物が被害者の傍らに気を失って倒れていたことを告げる。現在、医師の診察を受けて別室で横になっている、ということで、海ちゃんたちは別室へ。
別室。入口に「恋した月曜日」のポスター(ショートヘアーの三輪ひとみ。どことなく、最近のショートヘアーの真希ちゃんに似た雰囲気がある。→ショートヘアーだったら、ある程度似るのは当然かも...)が貼ってある。(当然「恋する日曜日」のパロディであるのは気づいて当たり前です。)部屋のソファには一人の女性が横になっていた。で、それを見た五代さんは「富永アユ子じゃない」と口にする。「知っているんですか?」と海ちゃんが尋ねると「ドラマや映画で独特の存在感のあるバイプレイヤーだ」と説明する。(→海ちゃんは芸能人についての知識は無いんですね。これが泪ちゃんや零ちゃんだったら絶対に知っていて、色々とうんちくを語ってくれそうですし、柴田太郎さんだったら追っかけをしているかもしれません...)で「彼女が犯人?」と驚く五代さん。海ちゃんは冷静で「とりあえず、この人が目を覚ますまで、他の関係者に事情を聴きましょう」と指示を出す。
事務所で鮫島に事情を聴く海ちゃんと五代さん。(窓には「恋日・ウェディングベル」(これは「恋日・1st.」の1&2話です。ちなみに、主演は「M2」に出演した星野真里さんです。「恋日」の最初の物語であるが、ほんわかとしていて、少しだけハッピーな気分にさせてくれる秀作です。)、「恋日・ニュータイプ」「怪談新耳袋」「恋日・文學の唄」のポスターが貼られている。)鮫島が遺体の発見者で警察に通報したのだった。彼がここに来たのは10時半頃で、社長が出社してきたのが11時頃で、11:30にアユ子とめばるが来るので、来たら社長室へ、と指示を受ける。それからまもなく(11:15頃)アユ子がやって来た。暫くして社長室から変な物音が聞こえてきたと言う。声を掛けたが返事がなかったので中に入ると。社長が死んでいてアユ子が側に倒れているのを発見した。で、警察に通報した、ということだった。また、他に誰の姿も見ていないということだった。が、鮫島の頭には海ちゃんをスカウトすることがあって、海ちゃんの表情を見て「その今の表情、すごく良い」「君、やっぱり刑事辞めて女優に...」ということをまたも口にしていた。(「なりません」と一蹴する海ちゃんでした。)
続いてめばるの事情聴取。めばるがここに着いたのは11時半頃で、慌てて社長室から出てくる鮫島と出くわした。で、社長室の様子を覗いたということだった。また、今日、社長に呼ばれたのは「大事な話がある」とだけ聞かされていた。そんなめばるは「ねぇ、本当にアユ子さんが殺したの?」と海ちゃんに尋ねる。これに海ちゃんは「あなたはどう思います?」とそのまま返す。で、めばるは少し考えると「でも、ちょっとしたことでカッとなるタイプだから、あり得なくないかも...」と答えた。
再び社長室。捜査をしている海ちゃんと五代さん。窓には内側から鍵がかかっていて、ドアの外には鮫島がいた、ということで「つまりここは密室だったって訳だよ」と口にする五代さん。海ちゃんも「ですね」と同意する。そんな五代さんは窓際にある百合の花の花瓶を「臭っせえ」と嫌がり「犯人は富永アユ子で間違いないよ」と決めつける。(五代さんはブタクサの花粉症(「愛・2話」&「泪・1st.11話」)だったので、百合の花が何か関係するのかと思ったら、これがやっぱり別の形で物語に関係していました。→これが「ケー刑事・テイスト」です。)が、海ちゃんは「どうして彼女は気絶したんでしょう?」と疑問に思っていた。これに「死体見て怖くなって気絶した」と軽く返す五代さんだったが、海ちゃんは相手にしなかった。で、百合の花の花瓶の側に行く海ちゃんに、その臭いがダメだという五代さん。で、海ちゃんは、この事務所のどの部屋にも百合の花があることに気づいた。が、「社長の趣味かねぇ、悪い趣味だね」と切り捨てる五代さんだった。そんな所に柴田さんが駆け込んで来ると、敬礼をして報告する。「富永アユ子の意識が回復しました」で、海ちゃんたちは別室のアユ子の所に移動して事情を聴くことにした。
別室。アユ子に話を聞く海ちゃんと五代さん。「違います。私じゃありません」と犯行を否定するアユ子。が、五代さんは凶器から(アユ子の)指紋が出たことを告げる。しかし「誰かが私に罪をなすり付けようとしているんです」と言うアユ子。五代さんはアユ子以外出入りできなかったと言うが、「誰かに襲われたんです。私は被害者なんですよ」と主張を始める。で、「詳しく話して貰えますか」と海ちゃんは詳しく話を聞くことにした。
アユ子は語る。ここに来たのは11時過ぎで、鮫島に挨拶して社長室に入った。が、その時社長は既にデスクに倒れかかっていた。眠っていると思ったが、誰かに背後から襲われて気絶したということで、後のことは何も覚えていない、と言う。その人物について問われると何かを話しそうになるが結局「何でもありません」と口を閉ざすアユ子だった。
再び社長室に移動した海ちゃんと五代さん。海ちゃんは「もし、アユ子さんの話が正しければ...」ということで推理を始める。その場合はこの部屋にはもう一人誰かいたことになる。で、その人物はどうやってこの部屋に出入りしたのか?と考えようとする。これに五代さんは「何だお前。そげなことも分からねえのか?」と訛って口にする。「えっ?分かったんですか?」と返す海ちゃんに「当たり前だべ。そげな謎が解けねえで、芸能マネージャー、出来ねぇべ」と五代さん。海ちゃんは「関係ないし、そもそもマネージャーじゃないし、訛ってるし」と呟いていた。(五代さんの訛りといえば、やはり「泪・1st.11話」を思い出します。この時泪ちゃんは、五代さんに合わせるように訛って返していたことを考えると、海ちゃんは超真面目ですね。(ノリが悪いとも言います。))で、五代さんは「いいか、犯人は鮫島だよ」と言って推理を語る。で「ようし、鮫島をこれからしょっぴくべ〜」と言って手錠を手にして鮫島を逮捕しに行こうとする。これに「待って下さい」と海ちゃんが待ったを掛ける。「鮫島さんは犯人じゃないと思います」と言うと、携帯に社長の遺体の写真を出し、遺体の傷の位置は向かって右側であり、犯人は右利きである。が、鮫島は左利きだと言う。(町中で声を掛けられた時、名刺を左手に持っていたことから見抜いた。)これに五代さんは「なるほど」と納得する。
そこに柴田さんが「報告します」と行ってやってくる。「女子トイレからこんな物が発見されました」と行って発見されたハンカチと手袋と薬が入った小瓶を示す。で、それは「亜硝酸エステル」ということだった。(硝酸とアルコールから出来るエステルである。ニトログリセリンもこの一種である。)柴田さんは「亜硝酸エステル」の説明をしてくれる。(吸引すると血管拡張作用があり、以前は狭心症の治療に使われていた。最近は脱法ドラッグとして出回っている。)更に海ちゃんが「使用量によっては酩酊状態、場合によっては昏睡や死に至る危険があります」と補足してくれる。で、五代さんは「犯人はこれをアユ子に嗅がせたという訳か」と口にした。
海ちゃんと五代さんは別室にめばるを呼び、女子トイレで発見されたものを見せ「このハンカチに見覚えは?」と問う。めばるは「これ、私の...」と口にすると、素早く五代さんは指を鳴らし「認めるんだな」と追求しようとする。これにめばるは「でもでも、前に無くしたんです。本当ですよ」と言う。五代さんはめばるとアユ子は相性が悪かったと言うが、めばるは「それは、アユ子さんがいけないんですよ」と、先輩とはいってもいつも小言を言われるのにはうんざりしていたのだった。五代さんは社長を殺してその罪をアユ子に着せようとした、と口にするが「そんなことしないってば」と犯行を否定するめばる。
そこにドアが開いてアユ子が入って来た。「やっぱりあんただったのね」と言ってメバルに詰め寄るアユ子。「そうまでして私を蹴落としたいの?」と迫るが、めばるは「何の話ですか?私じゃありません」と犯行を否定する。するとアユ子は「刑事さん。さっきは黙っていたんですけど。私を気絶させたのは女だった気がするんです」と、それがめばるだと名前こそ出さないものの、めばるを犯人扱いするアユ子。そしてめばるを挑発するように「本当に怖い女よね。見事な女優だこと」と言う。が、めばるが切れて「いい加減にして。私が犯人なら、罪を着せるなんて面倒なことしない。直接あんたを殺してやるわ」と口にした。これに指を鳴らす五代さん。で「あんたには、改めて話を聞かなくなっちまった」と、めばるを追求しようとする。アユ子はその様子にちょっと笑みを見せるが、海ちゃんはそんなアユ子の笑みを見逃さなかった。で、「寄せる、悪のさざ波」(ここでAパート終了、経過時間は16分半を回った所てせした。よって、Bパートのドラマ部分は8分半弱になります。)
社長室、五代さんが「いや〜あ、女って怖いよね。お前もさあ、エリーゼの健気さ、純粋さ見習った方がいいぞ」とぼやいていたが「何で私に言うかなぁ〜」と海ちゃんは海ちゃんでぼやいていた。(五代さんはやっぱり惚れている女性を規純にするという所は以前と全く変わっていないですね。)木下めばるは右利きだし、動機もある、ということで、あとは密室の謎を解くだけと言う五代さん。で、海ちゃんは「めばるさんが犯人だと仮定して...この部屋を出入り出来る方法はありますよ」と言う。「本当か」と五代さんが言うと、推理を語り始める海ちゃん。(これが海ちゃんと五代さんがソファに座っているが、その背後で回想劇として行われる。)
まず、めばるが鮫島より早く事務所に来て、社長室に隠れる。社長がやってくると、社長を殺害し、アユ子を待ち伏せる。アユ子がやってくると背後から薬を嗅がせて気絶させ、凶器に指紋を付けると鮫島が気づくように適当な物音を立てる。で、鮫島がやってきた隙に社長室から抜け出て、後は証言通り、たった今着いたふりをすればいい。これに五代さんは指を鳴らすと「ビンゴ!これで密室の謎は解けたな」と言うと、手錠を手にして「木下めばる、しょっ引くぞ」と言う。が、「待って下さい」と海ちゃんが止める。で「もう一つ可能性があります」と言って、「私たちにそう思わせるのが犯人の狙いだとしたら...」と言って、アユ子犯人説(めばるに罪を着せようとした)を口にする。
これに「それは無理だな」と言う五代さん。しかし「彼女自身が亜硝酸エステルを使ったのかも」と海ちゃん。が、容器がなかったことから、気絶した人間がどうやって証拠を隠すのか、ということで五代さんはその考えを否定する。海ちゃんも「そこが問題なんですよね」と言っていた。そんな海ちゃんは窓際に移動して百合の花の花瓶を見る。で、何か気づいたようで
笑顔になると「謎は解けたよ、ワトソンくん」
事務所では、鮫島、アユ子、めばるがいた。そこに海ちゃんと五代さんがやってくる。アユ子は「ねえ、刑事さん。私たち、まだ帰れないのかしら。こんな女と一緒にいたくないんだけど...」と、めばるを犯人扱いして解放してもらいたい旨を口にする。すると海ちゃんは「一つ確認したいことがあります」と言って、百合の花のことを「社長さんの趣味ですか?」と尋ねる。これに鮫島が「アユ子さんが...」と言うと、アユ子は「昨日たくさん買ったから、事務所に持ってきただけよ」と答える。すると「やっぱり、そうだと思いました」と海ちゃん。で、事件について語り始める。
「社長さんを殺害したのはあなたですね」と言ってアユ子を指差す海ちゃん。すかさず「何ですって」とアユ子。海ちゃんは語り始める。百合の花は強い香りを発する。アユ子はその香りを利用してあるものを隠した。が、アユ子は「何を言ってるの、馬鹿馬鹿しい。帰らせてもらいます」と言ってその場から立ち去ろうとする。アユ子が事務所を出ようとした時、三味線の音が響いてくる。足を止めたアユ子は「何?」とキョロキョロする。
岩に波が激しく当り、白波が立つ。「大波小波かき分けて。…」海ちゃんの口上が始まり、「私の碇で沈みなさい!」から碇のストラップが宙を舞う。「神奈川沖浪裏」の大浪がうねると勢いよく赤い碇が飛ぶ。床に突き刺さると、碇に繋がった鎖はアユ子を捕らえていた。海ちゃんが鎖を引くと、大回転してその場に倒れるアユ子。そして胸に付けていた花のブローチが床に落ちる。アユ子は「何をするのよ」と言って海ちゃんを睨みながら立ち上がる。海ちゃんは床に落ちた花のブローチをハンカチで挟んで拾い上げると「素敵なブローチですね」と言う。で、トリックの解説が始まる。
ブローチは中が空洞になっていて、そこに亜硝酸エステルを入れていた。亜硝酸エステルは芳香剤のような独特の香りがする。で、アユ子はその臭いを隠すために昨日の内に部屋中に百合の花を飾った。五代さんが「証拠を身につけていたとは、盲点だったな」と言うと「隙を見て処分するつもりだったんでしょう。下手に隠すより効率的です」と海ちゃん。更に「この人の名演技はそれだけじゃありません」と言って説明を続ける。アユ子は今朝、まず女子トイレ
に立ち寄った。そこでブローチに亜硝酸エステルを仕込み、以前盗み出していためばるのハンカチと一緒に瓶と手袋を隠した。そして何食わぬ顔で社長室に顔を出した。で、社長を殺害し、自ら亜硝酸エステルを使って気を失い、罪を全てめばるに着せようとした。その後、めばるを怒らせるためにわざと挑発的な態度を取った。めばるは策にはまり、口を滑らせた。(「殺してやるわ」)で、海ちゃんは「始めは自分が疑われるように仕向けながら、一転して悲劇のヒロインに成り代わる。女優さんらしい手口ですね」と言う。するとアユ子は「警察がバカでめばるを疑わなかったらどうしようかと思ったけど、案外利口だったわね」と口にして正体を現した。
五代さんが「何故、社長の鈴木さんを殺した?」と動機を尋ねる。すると「あいつが悪いのよ。私を差し置いて、めばるを大々的に売り出そうとするから」と動機を口にするアユ子。で、ここからは何者かが取り憑いたようになって、「覚えておきなさい。出る杭は打たれるの。二度とはい上がれないぐらいにね。芸能界はそういう世界よ」とアユ子。(この辺りは、流石ホラーの女王と言われた三輪ひとみさんの本領発揮でした。)で、五代さんがアユ子に手錠を掛けて逮捕した。
事件解決後、自転車を押して歩いている海ちゃんに「おい、銭形!」と後から追いかけてきた五代さんが声を掛ける。「何してたんですか、五代さん?」と尋ねる海ちゃんに「いい話があるんだよ、お嬢さん」と五代さん。で、五代さんの話に耳を傾ける海ちゃん。「名前はこのままでいいよな」ということで、五代さんの話は海ちゃんの芸能界デヴューのことでした。そして「CDデヴューだよ。曲はアンドリウ作曲の
『恋の全国指名手配』っていうの、どう」と言い、呆れ顔の海ちゃんに構わず「初ライブは武道館でいきましょう」「大丈夫、心配しなくて大丈夫よ」「マネージメントは全部私がやりますから」「そうすれば銭こねガッポガッポ...」と止まらなくなる五代さん。が、海ちゃんはそんな話には耳を傾けず、自転車に乗って帰って行ってしまった。で、海ちゃんが先に行ったことに気づいた五代さんは「おい、話、最後まで聴けよ」と言うが、自転車を停めて振り向いた海ちゃんは「お断りします。私は女子高生と刑事だけで十分ですから」と言ってました。
次回、18話(2nd.5話)の物語は「おしどり夫婦の悲劇!? 〜立てこもり殺人事件」です。ゲストは新谷真弓さん。「ケー刑事」には初登場となるが、BS-i作品では「スパイ道U」に2本出演しているのをはじめ、「恋日」の1st.19話「ダイアリー」に出演している。また、2003年の映画「キューティーハニー」にも出演している。次回予告では、人質を取って立てこもった犯人に対して海ちゃんと五代さんが対処しようとしていたが、人質が「五月蠅い、馬面!」と叫んでいるなど、ネタの方もたっぷりありそうです。また、捜査会議で海ちゃんがアヒルの人形を手にしていましたが、それって五代さんのお風呂セットの一つだったように思うのですけど...(「零・2nd.9話」、但しその時のアヒルよりも色が少し黒かったですけど、零の夏帆ポンよりも海の絢ちゃんの方が色黒ということに合わせているのかも?)
立てこもり事件というのは犯人が動くか、警察側が突入するということでもないと動かない事件であるだけに、これをどう料理しているのかは楽しみですね。今までにない新たな一面が出てきそうな予感です。
鑑識メモ。今回の事件現場となった社長室の椅子に座っている柴田さんが椅子を回転させて登場。サングラスをして頭にはヘッドホンが乗っかっているが、左右とも耳にはなくて耳の上にある。(やっぱり頭が大きいということが分かります。)テンポの良い曲でも聴いているようで乗っている柴田さんは指を鳴らすと「永遠のスイマー「まぐろ」」と言って「鮪」と書かれたフリップを見せる。「この魚は一生眠らずに泳ぎ続けます」と説明する。続いて「そして、永遠のボーカリスト、この柴田は...」と言うと椅子から立ち上がり、「一生歌い続けます」と言ってヘッドホンを外し、サングラスを外す。そして「Come On!」と言うと、劇中で海ちゃんが歌った
『恋の全国指名手配』のさびの部分(「ラブラブラブ…」)を歌い始め、「私のチュウで離さない。投げキッス!」とキメルとカメラに向かってチュウ&ウインクを... →これを見て体調不良に陥った方が少なくとも何人かはいたでしょうね...
今回の物語は、動機は「愛・1話」から何度も出てきたものであり、目新しいところはないのだが、犯人の仕組んだトリックが功明にミスリードを誘う仕掛けがある、海ちゃんのトリックの解明に工夫をするというように、色々とやってくれます。今回は「海・1st.2話」と同じ監督・脚本コンビであり、色々と仕掛けていることが分かっていたが、やっぱりやってくれました。(やっぱり、佐々木監督+KJ脚本は今や黄金のタッグです。)
海ちゃんの歌(『恋の全国指名手配』)は今後もまた出てくることが予想できるが、1st.の最初の頃では歌を毛嫌いしていたような所のある海ちゃんが、舞台編でたっぷり歌うと、こうも変わるものなんですね。雷お姉ちゃまも次第に弾けていって、2nd.では楽しそうに歌っていたことを考えると、やっぱり海ちゃんはその雷ちゃんの妹だと感じる所でもある。が、3代目・泪の黒川芽以さん
のように絢ちゃんがCDデヴューというのは、やっぱり無理かなぁ...(黒川さんは
映画「問題のない私たち」の挿入歌
『アルイテク』の作詞作曲までするというように、音楽の方でも実績があっただけに、CDデヴューも分かりますが、絢ちゃんも立派な「銭形ーズ」の一人ですから、今後の活動の幅を広げることに期待したい所です。)

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状+TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト: 黒川芽以, 小野綾子, CHINO, もろこし村青年団, 宮原永海, 草刈正雄, 金剛地武志, ドリマックスガール, サントラ, ナミ&チヨ
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: CD

ケータイ刑事 THE MOVIE2 オリジナル・サウンドトラック・アルバム
- アーティスト: サントラ
- 出版社/メーカー: BS-i
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: CD
↓神楽坂恵さんといえば...

学校の階段 スペシャル・エディション (初回限定生産 スペシャル・フォトブック付)
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2007/10/26
- メディア: DVD
↓武道館のライブをいくつか

さだまさしソロコンサート通算3333回記念コンサートin日本武道館LIVE CD BOX
- アーティスト: さだまさし, 渡辺敦, 渡辺俊幸, 服部隆之, 石川鷹彦, グレープ, Jimmie Haskell, 山本直純, レーズン, 荻田光雄, 楊姫銀
- 出版社/メーカー: フォア・レコード
- 発売日: 2005/12/07
- メディア: CD

日本武道館さよならコンサート・ライブ 山口百恵 -伝説から神話へ-
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックハウス
- 発売日: 2003/06/25
- メディア: DVD

ドキュメント“the WAVE”~ストリートライブ!in武道館
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2006/03/29
- メディア: DVD
↓本文中に記しましたから...

- アーティスト: 黒川芽以, junior size, サントラ, 野獣王国, INFINITE CIRCLE, 村井秀清
- 出版社/メーカー: コナミデジタルエンタテインメント
- 発売日: 2004/01/21
- メディア: CD

- アーティスト: 黒川芽以, BANANA ICE, 斉藤英夫, 古澤衛, 遠藤浩二, 佐藤朋生, 平松愛理, 丹羽多聞アンドリウ, 矢野顕子
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2007/01/17
- メディア: CD