表題の作品は1984年のアメリカとイギリスの合作映画「
エレクトリック・ドリーム」である。日本での劇場公開は1984年11月であった。ヴァージン・レコードが設立した映画会社であるヴァージン・ピクチャーズの第一回作品である。そういうこともあって、M・ジャクソンのビデオクリップで知られているS・バロン監督と、当時のヒットメイカーのG・モロダーを音楽に起用して、当時のヒットナンバーを集めた音楽的な見所たっぷりのSFラブ・コメディである。
作品データを記しておくと、時間は96分、監督はスティーヴ・バロン、脚本はラスティ・レモランデ、撮影はアレックス・トムソン、音楽はジョルジオ・モロダーである。そして出演は、レニー・フォン・ドーレン、ヴァージニア・マドセン、マックスウェル・コールフィールド、バッド・コート、メアリー・ドーラン、ミリアム・マーゴリーズ、クー・スターク、ドン・フェローズ、アラン・ポロンスキー、W・ミラー、たちである。
建築会社に勤める設計家のマイルズは、ある日、苦手のコンピュータを買い、それを使い始めると、それに填まってしまい、家中の電気製品の制御をコンピュータに操作させることにしてしまう。しかし、このコンピュータは訂正を受け付けない所があった。また、彼はシャンペンをひっくり返して内部に酒が入ると、そのコンピュータは意思を持つようになり、自らの意思で学習していくようになった。そんなある日、マイルズの住むアパートに、マデリーンという美人チェリストが引っ越してきた。マイルズは直ぐに彼女に惚れるが、コンピュータもマデリーンの奏でる演奏に酔いしれて、マデリーンを恋するようになった。そして、マデリーンを巡って、マイルズとコンピュータとが対立していく。そんな中、マデリーンが大事にしていたチェロを壊してしまって落ち込んでいると、マイルズが彼女の支えになった。こうしてコンピュータは、マデリーンが愛しているのはマイルズだと認識し、自ら身を引くことにした。そして、マイルズに、自分の名前がエドガーであることを告げると、高圧電流を流し込んで自殺してしまった。その後、マイルズとマデリーンは結ばれた。
ファンタジックな所があるSF作品であり、軽い調子のコメディ色が入っていることで、とても親しみやすい作品となっている。しかも、主人公とヒロインのハッピーエンドということで、見ていてもちょっぴり幸せな気分にさせてくれる作品である。また、言い方は悪いが、その2人がB級作品を中心としていることもあるため、ビッグスターとは違って、身近な存在に感じられるのも良いところである。(何せ、V・マドセンと言うと、'90'sにはB級作品に数多く出演しているB級作品の顔ですからね...)
そして、それを盛り上げるのが数多くの'80'sのヒット曲である。時期的には、豪華ミュージシャンたちが集まったオムニバス形式のサントラ盤が次々とヒットした時期でもあって、そういう流れに乗ったサントラにはやはりヒットを記録している。
サントラ盤の収録曲は以下の全10曲である。『
Electric dreams』(P.P.ARNOLD)、『
Video』(JEFF LYNNE)、『
The Dream』(CULTURE CLUB)、『
The Duel』(GIORGIO MORODER)、『
Now You're Mine』(HELEN TERRY)、『
Love Is Love』(CULTURE CLUB)、『
Chase Runner』(HEAVEN 17)、『
Let It Run』(JEFF LYNNE)、『
Madeline's Theme』(GIORGIO MORODER)、『
Together In Electric Dreams』(GIORGIO MORODER With PHILIP OAKEY)。
ただ、音楽の方も超大ヒットを記録した曲はなく、そこそこのヒットに留まっているということで、映画を含めて何処かにB級的な雰囲気が漂ってしまっているが、悪いものではなく、たっぷりと楽しめるものである。やはり、映画とサントラとをセットで楽しみましょう!
↓ビデオ(輸入版)ですが...
↓DVDはリージョンコード「1」です。
posted by MEICHIKU at 12:00| 京都 ☁|
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音楽(サントラ)
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