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2011年06月30日

「WHEREVER YOU ARE」

表題の作品は1988年のイギリス、ポーランド、西ドイツ合作の映画「悲愴」である。日本での劇場公開は1989年11月であった。第二次大戦でナチスのために愛を引き裂かれた外交官夫妻の姿を描いた作品である。

作品データを記しておくと、時間は106分、監督はクシシュトフ・ザヌーシ、脚本はクシシュトフ・ザヌーシとマイケル・ハーストの2人、撮影はスワヴォミール・イジャック、音楽はヴォイチェフ・キラールである。そして出演は、ジュリアン・サンズ、ルネ・ソーテンダイク、マヤ・コモロフスカ、タデウシュ・ブラデッキ、マチェイ・ラヴァキエヴィッチ、ヨアヒム・クロール、バディム・グロワナ、アンジェイ・ワピツキ、たちである。

第二次大戦が始まる前の1938年、ウルグアイの外交官であるジュリアンは、美しい新妻・ニーナと共にポーランドに赴任してきた。友人の田舎を訪れて新婚旅行を送っていたある日、ニーナは落馬事故で怪我をするが、幸にも軽い打撲で済んだ。しかし、これはそれからポーランドで起こる悲惨な出来事の幕開けだった。ある日ジュリアンは、管理を任されている工場が、ポーランド人を虐殺するための武器の隠し場所としてナチスに利用されているという事実を知った。直ぐに部下のスターシュを従えて、武器を破棄したが、密告者がいてスターシュは殺されてしまう。ジュリアンはその密告者を突き止めて殴りつけたが、この様子をニーナが見ていた。事情を知らないニーナは夫の暴力にショックを受け、夫婦の間にわだかまりが生じ、まもなくニーナは理性を失ってしまう。するとジュリアンは、ニーナへの愛情と彼女に対する罪の意識から、最善の治療を受けさせようと奔走する。しかし、ニーナは精神分裂症と診断され、ジュリアンはニーナをサナトリウムへ委ねようとする。が、この時ニーナは正気を取り戻した。で、夫婦は田舎に旅行に行くことにした。しかし旅先でニーナの病状が再発し、以前よりもその症状は重かったこともあって、ジュリアンはニーナをサナトリウムに入れ、自分はポーランドを去った。それからまもなく、第二次大戦が勃発した。

1945年、戦争が終わり、モンテビデオでジュリアンは、新しい妻に対してポーランドに行くことを告げ、久しぶりにポーランドにやってきた。ジュリアンは、ニーナが殺された精神病院の跡地を訪ね。医師からニーナの最期の様子を聞いた。ニーナはドイツ兵に射殺される直前に正気を取り戻していた。ジュリアンはニーナのことをより強く思えたのだった...

戦争による悲劇を題材にした作品は色々とあるが、本作は一風変わったところに目を付けている。主人公がウルグアイの外交官、物語の舞台が第二次大戦を語るときには悲劇の国として語られることの多いポーランドということで、より悲劇性が出ている。その一方で、戦前のポーランドでのシーンが美しく、映像的にも後の悲劇との対比が上手く行われている。

また、合作映画と言うことで、変に派手な所や意味不明となってしまう妥協の産物というものが無く、作品としても上手く仕上げられているだけに、こういう作品もしっかりと見ておきたいところである。(ただ、LDではリリースされていたが、DVD化されていないので、見ようと思えば苦労します...)



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posted by MEICHIKU at 18:00| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(洋画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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