「
銭形零」の第9話「引越しする死体!? 〜幻の殺人事件」の「裏ネタ編」の2回目の増補となる今回は、被害者の職業がこれと言うことから「
サラリーマン」について、「
裁判官」について、裁判官と分かったのはこれだったことから「
法服」について、真犯人はこれの犯行だと主張していたことから「
侍」について記します。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「
ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/3/1日付です。)
「
サラリーマン」:会社勤めをしていて、その給料で生活している人のことである。(但し、会社勤めであっても、会社役員やブルーカラーの現場職員は含まない。また、民間企業への勤め人のことを指すため、公務員などの役所勤めの人も含まない。)英語の「給料」を意味する「Salary」と、人を意味する「Man」を足し合わせた単語であるが、これはあくまでも和製英語である。(英語で「Salaryman」と言っても通じない。但し、近年は「日本のサラリーマン(=日本のホワイトカラー労働者)」を指す場合に「Salaryman」という単語が使われることもある。→英語で言う「Salaryman」は日本人である。)
元々、会社勤めの人の内、ホワイトカラーと呼ばれる知識労働者のことを指すため、医師、弁護士、税理士、社会保険労務士、会計士、税理士など、多数ある専門職はこれには含まれない。また、会社組織になっていても、自営業者はこれには含まれない。
尚、英語では「Office Worker」と言うのが一般的であるが「Bussinessman」と言う場合もある。また、ドイツ語では「Büroarbeiter」、フランス語では「ouvrier de bureau」、イタリア語では「lavoratore di ufficio」、スペイン語では「Obrero de la oficina」、中国語では「上班族」という。
また、サラリーマンのイメージとして、生活基盤を会社としていることから、没個性的な組織の歯車、会社へ忠誠している、会社のために行動する人間という侮辱的な意味合いで使われる場合もある。(この場合は「会社の家畜(社畜)」「会社の犬」という意味を合わせて持っていることになる。)
「
裁判官」:司法の場である裁判所に於いて、裁判事務を担当する官職者のことである。(言うまでもなく国家公務員である。)尚、陪審員や(日本の)裁判員は「裁判官」とは呼ばない。
各国の裁判制度には細かい所では色々と違いがあるが、裁判官は基本的に全ての権力から独立していて、憲法、及び法律にのみ拘束され、裁判の審理を行うという役割を担っている。
日本では、憲法と裁判所法という法律によって事細かに定められていて、その法に則り、「法と良心に従って裁判を行う」とされている。また、裁判所は最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所があるが、裁判官には、最高裁判所長官、最高裁判所判事、高等裁判所長官、判事、判事補、簡易裁判所判事がいる。尚、高等裁判所の裁判所は判事であり、地方裁判所と家庭裁判所の裁判官は判事、または判事補となる。(最高裁判所と簡易裁判所の判事は役職が示している通りである。)
英語では「Judge」、ドイツ語では「Richter」、フランス語では「Juge」、イタリア語では「Giudice」、スペイン語では「Juez」、ポルトガル語では「Juiz」、中国語では「法官」と言う。
「
法服」:法廷で着用する制服である。元々は、裁判官、検事(検察官)、裁判所書記、弁護士、廷吏など、裁判に立ち会う裁判所関係者と法曹関係者が着た制服であったが、現在では裁判官と裁判所書記、廷吏は制服を着用しているが、検事や弁護士は特に着ていない。(スーツ姿が一般的になっている。)→裁判官に関しては法律で制服が定められているが、それ以外については特に法律は無い。裁判所書記と廷吏は法的には定められていないが、裁判官に似た法服を慣例的に着用している。(明治時代には、裁判官書記、廷吏、検事、弁護士に関しても法律で制服が定められていた。→それぞれの立場で異なる法服が制服とされていたので、制服を一目見ると、その人の役職が分かった。)ちなみに、女性裁判官の法服も法律で定められており、スカーフの色はシャーベットグリーン色と定められている。
世界的にも、裁判官の法服を定めている国は多く、ほぼ万国で同じようなものとなっていて、色は黒となっている。(一部の国では中世風の白いかつらも着用することになっている国もある。)
英語では「Court dress」、ドイツ語では「Robe」、フランス語では「Robe d'un Juge」、イタリア語では「L'accappatoio di un Giudice」、スペイン語では「Túnica de un Juez」、ポルトガル語では「Roupão de um Juiz」、中国語では「法官制服」と言う。
この物語では、
零ちゃんが法服から被害者が裁判官であることを見抜いたが、現代では検事や弁護士は法服を着用しないのが一般的であるのでそこまでは分からないのが普通である。(弁護士であれば弁護士バッジで分かりますけど...)
「
侍」:日本に於いて、平安時代に親王、摂関、公卿家に仕えて執務をした人のこと、武器を手にして貴族の警護を務めた人たちなどを発祥として、鎌倉時代以降には武芸を職能とする技能官人の「武士」のことを言うようになった。(鎌倉時代から江戸時代までは日本社会を動かすようになっていた。)尚、平安時代に貴族に仕えていた侍と、武芸を職能とした武士とは、身分的に差があるものであり、「侍」と呼ばれる人の方が身分は上であった。江戸時代になると、「武士」を中心とする社会となるが、やはり「侍」と呼ばれる人たちは「武士」の中でも上層の地位の人たちのことを指した。(「侍」と「武士」は同一視されているが、厳密には別であり、「侍」の方が「武士」よりも身分が上である。)
現在では「さむらい」と言うが、平安時代には「さぶらひ」と言い、鎌倉時代や室町時代には「さぶらい」と呼ばれるようになった。現在のように「さむらい」と言うように変化したのは16世紀中盤、則ち戦国時代になってからとされている。また、漢字表記をする場合、「士」と記して「さむらい」と読むこともある。(特に、江戸時代の身分制度「士農工商」の「士」は「武士」のことであるが、「侍」のことでもある。但し、当時「侍」というのは、「武士」の中でも将軍に直接謁見することが許されている「御目見(おめみえ)」以上の武士のことと法的に定められていた。(それよりも身分の低い武士のことは「侍」とは呼ばなかった。))
それ以外の意味としては、鎌倉時代と室町時代に存在した「侍所」という幕府の機関の略称のこと、または「なかなかの人物」と言う意味で比喩的に使用される言葉でもある。
尚、英語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語などでは日本語をそのままローマ字表記にした「Samurai」と言うが、フランス語では「Samouraï」、スペイン語では「Samurái」、オランダ語では「Samoerai」と言い、中国語では「武士」という。(スペイン語は「さむらい」の「ら」の所の母音にアキュートアクセント(アセント)が付いているだけなので、実質的には英語などと同じである。(発音が異なっているだけと言っても良い。))尚、ポルトガル語では「武士」と「侍」は区別して扱われているが、これは日本で「侍」は武士の中でも上流階層ということで「武士」と区別していることを反映されたものである。(多くの言語では「武士」と「侍」は区別されずに「Samurai」としている言語が多い。)
使ってみたい武士の日本語
- 作者: 野火 迅
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2007/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
posted by MEICHIKU at 00:00| 京都 ☀|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
ケータイ刑事
|

|