今回のテーマは「
思いがけない爆発炎上」です。取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは劇場版第2作の「ケータイ刑事THE MOVIE 2 石川五右衛門一族の陰謀 〜決闘、ゴルゴダの森」(通称「M2」。タイトルが長いので、以下「M2」と記します。)、「007」からは「黄金銃を持つ男」です。
「
ケータイ刑事」:「
M2」。2007/3/10劇場公開となった劇場版第2作であって、本家の四女・
零ちゃんと分家の長女・
雷ちゃんが登場する物語である。また、「噂の刑事トミーとマツ」の2人が25年ぶりに顔を揃えてコンビを復活することにもなった作品である。また、マツこと松山さんは、本作で「ケータイ刑事」に初登場し、後のテレビシリーズ「
海・3rd.」と「
命」にも登場した。
この物語で爆発炎上するのは、敵である石川一族の城・石川城である。(石川五右衛門の末裔である石川一族が、日本の昔ながらの城を現代でも使っている所がポイントである。)
雷ちゃんを拉致して洗脳し、更に
零ちゃんも同様に捕らえて洗脳した石川一族は、2人に銭形警視総監の暗殺のための特訓をして、赤外線監視装置の突破を体得する特訓を行い、それをクリアした2人は警視庁に向かって、銭形警視総監の暗殺を実行しようとした。で、銭形警視総監の暗殺に失敗して石川城に戻って来た2人が目にしたのは、炎上している石川城だった。
で、2人は側にいた石川家に仕える部下の池田山を助け、事情を聴いた。池田山の話によると、石川城には、やはり拉致された岡野さんが監禁されていたが、その岡野さんをトイレに連れて行った時のことだった。鴉の泣き声を聞いた岡野さんは落ちてくる糞を避けようとして身を躱した。で、この時、たまたまガソリンの一斗缶を運んでいた燃料係とぶつかり、ガソリンが地面にこぼれていった。また、そこはたまたま弾薬庫の側だった。更に、もう一度鴉が泣き、岡野さんはもう一度身を躱した。すると今度はたまたま側でタバコを吸っていた部下とぶつかり、火の付いたタバコが飛んで、地面にこぼれたガソリンの中に落ちた。で、ガソリンに引火し、その日は弾薬庫に火を点けることになり、爆発した。そしてその火が石川城に燃え移り、城は炎に包まれたのだった。
岡野さんは、鴉の泣き声を耳にしたことで、顔面に糞が落とされるのを避けようとして動いただけであって、他意はない行動であった。それが、余りにも偶然が偶然を呼んで、敵の城を崩壊させることに繋がったのだから、流石は人生で最も不運な星回りである「多聞殺」の真っ直中にいる岡野さんということでした。(恐るべし、多聞殺...)
尚、池田山は
雷ちゃんから岡野さんの写真を見せられるだけで、岡野さんの恐ろしさに恐れおののき、恐怖の悲鳴を上げていた。(で、
雷ちゃんに岡野さんの写真を出す/隠すを繰り返されて「面白い」と言って玩具にされていた。)
但し、石川一族や岡野さんは何処かに逃げてしまったため、アジトである城は爆発炎上したものの、逃げ延びることになった。(そこにやってきた松山さんと、
零ちゃん、
雷ちゃんは一緒に岡野さんを探すことにした。)
「
007」:「
黄金銃を持つ男」。1974年のシリーズ第9作であって、3代目ボンドの第2作である。「007は二度死ぬ」以来となる東洋を舞台とした物語であるが、東洋らしいものと西部劇調の対決があるというように、洋の東西を合わせたような内容になっているのは「007」シリーズらしい所である。
この物語で爆発炎上するのは敵であるスカラマンガの屋敷である。ボンドはスカラマンガとの1対1の対決に勝ち、ボンドガールのメアリー・グッドナイトは、ソレックスのエネルギー工場で技術者のクラをやっつけた。が、メアリーはクラの背後からスパナで殴り、クラを絶対零度を保たなければならない施設の冷却用の液体ヘリウムのタンクの中に落とした。(しかし、絶対零度を保たなければならないことをメアリーは知らなかった。)
対決を負えたボンドがメアリーと再会し、ボンドがクラを倒しに以降とすると、既にやっつけたことを言うメアリー。で、ボンドと共にエネルギー工場にやってきた。
既にクラの体温で温度が上昇し始めていた液体ヘリウムは、絶対零度を保つ冷却が出来なくなっていて、設備の温度が上昇し始めていた。ボンドはメアリーに、クラをどうやって倒したかを尋ね、あの中に落としたと指を指して答えたメアリー。するとボンドは絶対零士を保たなければならないこと、体温でそれが維持できなくなってまもなく爆発することを告げた。これに「知らなかった」と言って誤るメアリーだった。
時間がないということで、2人は急いでソレックス・アジテーターの回収に向かう。ここでもメアリーが偶然にも尻が触れたことでスイッチが入ってしまって、太陽熱反射板が作動し、ボンドは窮地に陥る。直ぐにスイッチを切れと支持するボンドだったが、メアリーはどれが作動したか分からない。で、手当たり次第にスイッチを触る。何とか止まったということで一安心したが、実は最初に入れたスイッチはそのままで、たまたま太陽が雲に隠れただけだった。
ボンドは急いでソレックス・アジテーターを回収したが、ボンドが回収したと同時に雲間から出た太陽によって、再び太陽エネルギーが集まり、間一髪で回収できたという有様だった。
その間に、液体ヘリウムは更に温度が上昇し、遂にエネルギー工場は爆発を始めていた。ボンドとメアリーは急いで脱出しようとする。メアリーが船があることを口にして、そちらに向かい、スカラマンガの船で爆発寸前に辛うじて脱出した2人だった。(ただ、船にはニック・ナックも紛れていて、更にもう一波乱あることになるが、ボンドがニック・ナックを捕まえて、2人はしばしの時間を利用してベッドインへ...)
尚、メアリーは他にも不運は続いていて、ボンドの誘いで夜の相手を使用とするが、スカラマンガの愛人の突然の来訪によって部屋のクローゼットに押し込められることになったり、ソレックス・アジテーターを入手したもののスカラマンガに捕まって車のトランクに押し込められていた。劇中では特に「厄」ということは語られていないが、これは正に「厄年」だったということになる。
共通点は、
爆発炎上したのが敵のアジトであるということ、
その爆発に至ったのが全て偶然によるものであり、「風が吹けば桶屋が儲かる」と言うような展開だったこと、そして
それを引き起こしたのは主人公(銭形/ボンド)
の相棒となる存在のキャラ(相棒刑事の岡野さん/ボンドガールのメアリー)
であり、余りにも不運な時期にあったという所、そして
任務完了後には良いこと(「ケータイ刑事」の岡野さんは警部補から警部へ昇進、「007」のメアリーは、ようやく邪魔者に入られることなくボンドとベッドイン出来た。)
があったという所である。(こんなにも数多くの共通点があるというのが凄い所である。)
一方、相違点は、「ケータイ刑事」では爆発炎上しているが死者は出ていないが、「007」では死者が出ている(爆発炎上に関係する死者は液体ヘリウムの中に落とされたクラだけですが...)また、「ケータイ刑事」では更に敵との対決に進んで行くが、「007」では一応これで決着が付いたということになった。(一応、ニック・ナックとの戦いがあるが、ニック・ナックは敵のボスではなく、残党の範疇であるため、ボンドとの戦いは「対決」と言うよりも「(ボンドの)後始末」と呼べるものであった。)
次回からは(連続で)14クール目(3年4ヶ月目)に突入ということになる。ということで、またまた「ケータイ刑事」からは劇場版を取り上げることにします。テーマは何になるのかはお楽しみに。尚、12月になると8代目の「
銭形結」がスタートするということなので、そこに至までは何とかネタがあるので、続けていきます。
posted by MEICHIKU at 00:00| 京都 ☁|
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ケータイ刑事
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