「
銭形命」の最終回・第13話「愛のメモリーよ、永遠に! 〜売れっ子作曲家殺人事件」について、二段構成の二発目です。(後半は尻すぼみだったため、今一つ気分が乗らないのだが、MBSの放送時に記す「改訂版」に繋ぐためにも、一応記しておきます。)→TBSでは10月から放送されるようですが、MBSでは10月スタートとはならないので、いつになるかは分かりませんが...尚、放送直後に記した第一稿は「
ここをクリック」してご覧下さい。
相棒との別れの物語であるが、こういう物語の事件は、爆弾事件が多く、そうでなくてもスケールの大きい事件が多い「ケータイ刑事」であるが、今回はそういうことのない、ごく普通の事件ということで、最後まで「銭形命」は小さく纏まってしまったという印象を残すことになってしまいました。
岡本あずさは良かったのに...(しかし、物語の随所には良いところが見られました。(この点では、久しぶりに良い方の部類に入る物語でした。))
松山さんの転勤辞令はアラスカ署ということで、松山さんはまたも「ケータイ刑事」では過去に出ていない新たな所に行くことになりました。が、アラスカ署って余りにも漠然としている名称ですね。(が、アンカレッジ署とかマッキンレー署なんて言ったら、ちょっと考えてからアラスカということが分かると言うことになってしまうでしょうし...)
海ちゃんも最終話で昇進せず、更に新相棒を迎えれば続けられるという終わり方だったが、
命ちゃんも同様でした。→それだけに、ここで幕を下ろすのは非常に残念です。
では物語の方に行きます。
川辺で浮かない顔をしている
命ちゃんが「松山さん」と声を掛けた。松山さんは辞令をもらって浮かない顔をしていて「最悪だよ」と返した。
命ちゃんは「おじいちゃまから聴きました」と言う。「これで俺の日焼け人生もおしまいか...」と浮かない松山さんは手にしていた辞令を
命ちゃんに渡す。底には「アラスカ署での勤務を命じる」と記されていた。
命ちゃんは「アラスカ署への意外でしたね」とフォローしようとしても良い言葉が浮かばない。「白熊でも相棒にするか」と言う松山さんに「落ち込まない落ち込まない。ひょっとしたら、私よりもっと良いパートナーになるかもしれませんよ」と励まそうとするが「それって全然洒落になってないじゃないか」と言った松山さんは、
命ちゃんから返して貰った辞令を手にしてどこかに行こうとした。その姿を見て
命ちゃんは「きてるなぁ、相当...」と呟いていた。
落ち込む松山さんは川辺の道を歩いていたら、『美しい人生よ〜』という歌を耳にする。その場でギターを手に弾き語りをしている女性がいて、松山さんは近寄っていって、最後まで曲を聴くと拍手をした。するとその女性は「何か嫌なことでもあったんですか?」と松山さんに言葉を掛けた。自分の歌が不味かったのか?と言う女性に「君の歌は最高でしたよ」と言うと、女性は喜んだ。「ずっと聴いていたいです」と続けた松山さんの顔に笑顔が戻り、笑っていて、女性も「ありがとうございます」と言って笑顔を浮かべていた。
「
警視庁から入電中」と、突然事件を知らせる入電が入る。「港区赤坂で殺人事件発生。殺害されたのは音楽家・遠藤浩介。直ちに現場に急行せよ」ということで、事件現場にやってきた
命ちゃんと松山さん。状況を調べていて、争ったよう跡、物色された感じはないということで、顔見知りの犯行だと考えた。
そんな所に「報告します」と言って、逆立ちした柴田さんが登場する。逆立ちを止めて直立すると、敬礼してから報告を語る。被害者の名前を伝えて「売れっ子作曲家です」と説明する。死亡推定時刻を
命ちゃんが尋ねると「昨夜の7時から8時の間」と答える。松山さんが凶器のナイフから指紋は検出されたのかと尋ねると「検出されませんでした」と答える。で、松山さんは「顔見知りの犯行」と確信した。柴田さんは「こんなものが落ちていました」と言って猫の形のブローチを見せた。それを見た松山さんの表情が変わった。というのは、そのブローチは川辺で弾き語りをしていた女性・西園桃子が付けていたものと似ていたためだった。これに
命ちゃんは目を丸くしていた。
命ちゃんと松山さんは、桃子がバイトしている喫茶店にやってきた。昨日のことを簡単に松山さんと桃子が話してから、「桃ちゃんに聴きたいことがあってさ」と話を切り出す松山さん。が、
命ちゃんが「桃ちゃん?」と先に松山さんに突っ込んでいた。
で、「どうしたんですか?」と桃子が尋ねると、松山さんは「作曲家の遠藤浩介、知ってるかな?」と問う。「ええ、知ってます」と言う桃子は、大ファンだというが、会ったことは無い、とも言った。ちょっと安心した松山さんは、遠藤が昨日殺されたこと、その現場に猫のブローチが落ちていたことを伝え、ポケットから取り出して「桃ちゃんのじゃないよね?」と問う。が、それを見た桃子は「私のです」と答えた。「どうしてこれが現場に落ちてたんだろう?」と言う松山さんに、桃子は昨日のことを語る。作詞家の安藤竜に会い、そこでの出来事を語る桃子。その時、安藤が桃子を抱こうとしたが、桃子はそれを拒んだ。そしてその時にブローチは落ちたということだった。
命ちゃんは「それは何時頃の話ですか?」と問うと「6時ぐらいだったと思います」と桃子。「死亡推定時刻の1時間前...」と漏らす
命ちゃんは桃子の様子をしっかりと見ていた。
桃子の喫茶店を離れた2人は安藤の家に向かっていた。松山さんが
命ちゃんに、安藤と遠藤の関係を調べたと言って、それを語る。2人は印税の取り分で相当揉めていて、業界でも有名な犬猿の仲ということだった。で、安藤の家に到着し、安藤に話を聞く2人。
遠藤が殺されたことを知ると、安藤は「天罰が下った」と言って笑っていた。で、金にとことん汚く、仕事のパートナーとしたら最悪で、恨んでいる人間も相当いるという。また、安藤も恨んでいる一人ということについては否定しなかった。
命ちゃんが昨日の7時から8時の間にいた場所を尋ねると「僕が疑われているんですか?」と反応する安藤。これに命ちゃんは「関係者の方どなたにもお聞きしている質問です」と、このシリーズではこの台詞が多かったですね。これに安藤は、下北沢のカルチャースクールの作詞家教室で講師をしていて、7時から9時が授業の時間だと答えると席を立った。
命ちゃんが部屋にある風船に気づいた、で、安藤が「これはストレスを解消させるためのものでしてね」と説明した。作詞家はストレスが溜まる仕事だと言い、千枚通しを手にすると風船を1つ割った。で、粉が飛び散り、安藤は「実に気持ちがいい〜」と言っていた。で「おやりになりますか?」と言って
命ちゃんに千枚通しを渡そうとするが、「あっ、いえ」と
命ちゃんは断った。
松山さんが立ち上がり、安藤の方に歩み寄りながら「昨日の午後6時、西園桃子さんという女性と会ってますよね」と問い糾した。安藤は「以前、作詞家教室にいた生徒ですね」と言い、「詩を書いたので呼んで欲しいと言われましてね」と答える。松山さんはブローチを手にして「これが遠藤さん殺害現場に落ちてました。桃子さんのものです」と言い、桃子がこれを安藤の部屋で落としてと証言しています、と言う。松山さんは更に、遠藤殺害現場で安藤がそのブローチを落とした、と言って安藤に迫る。が、安藤は「知りませんよ」と否定する。松山さんは「あらゆる可能性を考えて...」と言って一歩も引かず、2人の間には火花が飛ぶことになる。で、
命ちゃんが「松山さん」と言って抑えようとした。
そんな所に玄関チャイムが鳴り、安藤は「失礼。後ろが詰まってまして...」と言って
命ちゃんたちを追い返そうとする。
命ちゃんはそれにしたがって、この場は引き下がった。が、松山さんは「いずれまた、お話を伺いすることになると思いますが...」と安藤に言い残す。これに「楽しみにしています」と返した安藤だった。
安藤宅を出てきた
命ちゃんと松山さん。松山さんは「怪しすぎるほど怪しいな」と言って熱くなっている。で、カルチャースクールを当たろう、という。これに
命ちゃんは「松山さんはそっちをお願いします。私はもう一度桃子さんに会ってみます」と言った。「何だよ」と言う松山さんに、冷静な
命ちゃんは「桃子さんの犯行時刻のアリバイ、まだでしたよね」と言う。松山さんは「桃ちゃんを疑ってるのか?」と言うと
命ちゃんは「ちょっと気になることもあって...」と言い「ブローチ、貸して貰えますか」と手を出した。松山さんはブローチを命ちゃんに渡すが「桃ちゃん、犯人じゃないからな」と言うと、歩いていった。
ブローチを手にして、じっくりと見た
命ちゃんは「
響く、悪の鼓動」(Aパートはここまでで、12分半に少し足りないという所でした。よって、Bパートは13分強ということになります。)
警視庁に戻った2人。松山さんは嬉しそうな表情になって「安藤のアリバイが崩れたぞ」と
命ちゃんに言う。安藤は7時から9時にカルチャースクールで講師をしていたが、空白の時間があって、それが7:50から8:00の10分間で、この時間は毎回休憩を取っているということだった。
命ちゃんは「松山さんはその10分の間に、安藤さんが遠藤さんを殺したって?」と言う。そのように考えた松山さんだったが、
命ちゃんは10分で下北沢から赤坂の遠藤の事務所に行って殺害して戻って来るのは絶対に無理、と行って否定する。すると「銭形、頭使えよ、俺の推理はこうだ」と言って、松山さんが推理を語る。
安藤は7:50から8:00の間にカルチャースクールの近くに呼び出し殺害、遺体を隠し、何食わぬ顔で後半の授業を続けた。授業が終わった後、遺体を遠藤の事務所に運んだ。そしてその時に桃子のブローチを落とした。これに
命ちゃんが、ブローチから安藤の指紋は出てこなかったと言った。すると「お前、何が言いたいんだよ」と言う。
命ちゃんは「現場でブローチを落としたのは安藤さんじゃないという可能性もある訳で...」と言い、桃子に犯行時刻に何処にいたかを確認したら、ずっと一人でカラオケボックスにいた、ということで、アリバイは成立しない、と言う。すると「もういいよ、銭形」と熱くなっている松山さんは「はっきり言っておく。桃ちゃんは犯人じゃない。俺はそう信じる」と言った。
命ちゃんは「好きなんですか。桃子さんのことが?」と返す。これに目をそらして「何言ってるんだ」と言う松山さん。
命ちゃんは「らしくないと思います。情に流されるなんて、ちっとも松山さんらしく」と言う。松山さんは「最後の最後で、お前にそんなこと言われると思わなかったよ。お前は俺の言い相棒だと思っていた。俺は俺でやるよ。お前はお前でやれ。じゃあな」と言うと、ゆっくりと去っていく。
そんな松山さんの携帯が鳴った。携帯を見るとそれは非通知だった。で、電話に出た松山さん。するとそれは桃子の声で、泣きながら「ごめんね、松山さん」と言うだけで、切れてしまった。で、松山さんは「銭形、つきあってくれ」と言うと飛び出していった。
桃子がバイトしている喫茶店にやってきた
命ちゃんと松山さん。すると店長(井口監督ですね。→MBSで10/7深夜スタートの「古代少女ドグちゃん」の原案が井口監督であるだけに、そちらに期待します。)は、桃子は今まで一度もなかったが、今日は無断欠勤しているということで、連絡は取れないと言う。そんな所に「
警視庁から入電中」と、事件を知らせる入電が入り、
命ちゃんは携帯を開く。「港区赤坂で、女性の変死体が発見された模様。直ちに現場に急行せよ」
公園の側の通路に女性は倒れていて、
命ちゃんと松山さんが駆けつけてきた。その女性は桃子であって、松山さんは呆然となる。松山さんは必至になって「どうしたんだよ、桃ちゃん!」と声を掛ける。
命ちゃんが必至になってそれを止めようとした。そんな所に柴田さんが「報告します」と言ってやってきた。「死因は左手首を切ったことによる失血死、死亡推定時刻は今日の午後3時から4時の間です」と報告した。直ぐに「俺に電話のあった直後だ」と松山さん。柴田さんは「それと、所持品からこんなものが」と続けて、松山さんに渡した。それは「御会葬御礼」と示された遠藤の会葬礼状だった。柴田さんは「遠藤さんにお詫びしてから罪を償ったんでしょう」と口にした。これに松山さんが「罪を償うってどういうことだよ」と睨むように問うた。これに柴田さんは「下の封筒を」と言った。
で、会葬礼状の下にもう一通の封筒があった、そこには「遺書」と記されてあった。松山さんは「こんなの絶対に嘘だよ」といって封筒を
命ちゃんに叩きつけるように渡した。
命ちゃんは遺書と書かれた封筒から中身を取り出して目を通す。「松山さんへ 遠藤さんを殺したのは私です。死んでお詫びします」という手書きの文字があった。柴田さんは「覚悟の自殺だったようですね」と口にしたが、
命ちゃんは「でも、動機は何なんでしょう?」と疑問を持った。
そんな
命ちゃんは、桃子の来ている服(喪服)の一部に白い粉が付着しているのに気がついた。で、それを見た柴田さんは「タルクですね」と言い、「くっつかないようにビニール傘なんかにまぶしてある白い粉末です」と説明した。(→「滑石」とも言います。)松山さんは「どうしてそんなものが付いているんだよ」と口にした。
命ちゃんはじっくりと観察し、気づいた、で「そうか、そういうことだったんだ。
謎は解けたよ。ワトソンくん」
安藤の家。安藤が玄関から出てきた。そこに心臓の鼓動音が届き、キョロキョロとする安藤。荒野の地平線から太陽が昇ってきて、ハート型になる。
命ちゃんのサックスからハートマークが飛ぶと「
命長けりゃ恥多し。されど進むが人の道。人生いろいろあるけれど、命の盗人、許せねえ。その名も人呼んで、ケータイ刑事銭形命。命の重みを感じなさい!」(最終回なので、全部記しておきます。)と口上となり、ストラップを投げる。で、ハートマークが大きくなって、安藤を押しつぶした。「命が重い...」と言って手足をバタバタさせる安藤。(亀をひっくり返したようですね、本当に。)
命ちゃんがストラップを引くと、上半身が起き上がり、両目にハートマークが浮かぶ安藤。
命ちゃんと松山さんが歩み寄ってくるなか、安藤は立ち上がると「一体、何だって言うんですか」これに松山さんは「安藤、俺はお前を絶対に許さない」と、
命ちゃんよりも先に言う。続いて
命ちゃんが「遠藤浩介さんを殺害したのはあなたですよね」と続いた。が、「何を馬鹿なこと言ってるんですか」と安藤は惚け、下北沢のカルチャースクールで講師をやっていたとアリバイを主張する。これに松山さんが「呼んだんだよ」と語り、そして殺し、授業終了後に遺体を赤坂に移動させたと続けた。
命ちゃんは「桃子さんのブローチを現場に置いたのは彼女に容疑の目を向かせるため」と説明する。更に松山さんが「そうしておいて、桃ちゃんを自殺に見せかけて殺せば、全て桃ちゃんに罪が被さる」と説明し「違うか」と問い糾す。安藤は「証拠はあるんですか?」と
命ちゃんに向かって言うが、
命ちゃんは「桃子さんが着ていた喪服には白い粉末が付いていました」と語り、それはタルクで、風船にもタルクは使われている。安藤は桃子を風船のあるあの部屋で殺害し、路地裏に運んだ、と説明する。これを聴いている内に安藤は呆然となる。松山さんが「桃ちゃんが俺に電話を掛けてきたのは、お前が脅したからだよ」と追い打ちを掛ける。更に
命ちゃんは「タルクは使用するものによって微妙に成分が違う。だけど桃子さんの喪服に付着していたタルクと、あなたの部屋にある風船のタルクは一致するはずです」と語る。松山さんは「十分な証拠だよな」ととどめを刺した。
で、安藤は「畜生、上手く行くと思ったのに...」と犯行を認めた。すると
命ちゃんが「でも、どうして?」と動機を尋ねた。すると安藤は、遠藤が自分の詩を素人以下と馬鹿にし、自分も素人のような曲を書いているくせに、憎かった、と語ると、膝から崩れ落ちた。松山さんは「だからって、桃ちゃんまで巻き込むことはないだろう」と言うと、安藤の襟元を掴み、左手は拳を握り振り下ろそうとする。「許して下さい」と命乞いをするように安藤は言うが、松山さんは「安藤!」と叫び、今にも拳を振り下ろそうとする。
命ちゃんが「松山さん」と止めようとするが、松山さんは「分かっているよ、刑事は情に流されるな、だろう」と言い、握った拳を振り下ろすことなく、安藤を離した。で、松山さんは安藤に手錠を掛けて逮捕した。そんな松山さんを
命ちゃんはじっと見ていた。
事件解決後、アラスカ署に旅立つ松山さんは、桃子と出会った川辺の道を一人で歩いていて、桃子の歌う『会のメモリー』を思い出していた。そこに自転車を押しながら
命ちゃんがやってきて「松山さん」と声を掛けた。笑顔を見せる
命ちゃんは「やっぱりここでしたか」と言うと、自転車のスタンドを立てて停めた。
「色々、世話になったな」と言う松山さんに「はい、滅茶滅茶お世話しました」と返した
命ちゃん。これに笑いながら「最後まで減らず口の絶えない女子高生だな」と松山さん。
命ちゃんはこれに笑っていた。で、思い出したように「これ、餞別です」といって、赤い包装紙にリボンの付いた小箱を渡した。「何だよ、これ?」と言いながら受け取る松山さんに「日焼けクリーム」と
命ちゃん。松山さんは「アラスカだぞ。嫌みか?」と返すが
命ちゃんは「雪焼け出来るじゃないですか、アラスカならいっぱい」と言った。すると「そうかそういうことか。謎は解けたよ...」と言い、
命ちゃんが素早く「ワトソンくん」と口にして、笑っていた。
命ちゃんは「真っ黒になって帰ってきた下さいね。松山巡査」と言うと敬礼をした。これに「了解。銭形警視正」と返して敬礼をした松山さん。敬礼の手を降ろすと「じゃあな、元気で」と言い、松山さんは歩き出した。それを見送る
命ちゃんは「松山さん」と声を掛けた。で、振り返る松山さん。
命ちゃんは「『愛のメモリー』忘れません」と言い、首にはサックスがあった。で、『愛のメモリー』の演奏を始める。松山さんはその演奏に乗せて歌い始める。で、途中から背を向けて歩き始める。後ろを振り返ることなくゆっくりと歌いながら歩を進める松山さんは、右手を上げて別れを伝えていた。演奏が終わると、松山さんを見送っている
命ちゃんは「ありがとうございました」と言って敬礼をした。
「
鑑識メモ」:「
海・3rd.7話」に登場したフィギュアの横出同じポーズで敬礼をしている柴田さん。そのポーズのままで「どうも、柴田です」という挨拶をして、「いよいよ最終回です。「ケータイ刑事銭形命」では最後の鑑識メモ」と続ける。そのままのポーズで「
命ちゃん、松山さん、本当にありがとうございました。最後に心を込めてサックスを吹かせて頂きます。カモン、サックス」と言う。すると、白く靴下が柴田さんの方に投げられ、それを受け取った柴田さんは、それで主題歌『命短し恋せよ乙女』を演奏し始めるが、「これ、ソックスだ!」と言って投げ捨てた。
「ドラマ倶楽部」からのおしらせの部分は、
最終回恒例のご挨拶です。公開収録の時の
命ちゃん、松山さん、柴田さんのスリーショットで、
命ちゃんが「皆さん、「ケータイ刑事銭形命」を応援して頂き、誠にありがとうございました」と言って軽く会釈する。松山さんが「また、いつの日かお会いできることを楽しみにしてます」と言うと「してます」と柴田さんも続く。で、
命ちゃんが両脇にいる2人に目をやってから「はい」とまとめ「それでは、さようなら」と言って手を振っていた。
物語の方は、事件のスケールは特に大きなものではなかったが、今までとは少し違って、松山さんが冷静さを失いかけるという展開で、人間ドラマの方に持っていくとは、やってくれました。別れの物語であるだけに、湿っぽくなってしまうのだが、熱くなる松山さんというのが見られて、湿っぽさを吹き飛ばして人間っぽさが見られたのは良いところでした。→こういう人情路線を突き進んでいくと、「部長刑事」(これも30分枠の刑事ドラマでした。40年ちょっと続いた作品でした。)のような物語も期待出来るのだが、この枠ではそういう方向は無いでしょうけど...
一緒に死線を越えるというような派手な物語は無かったが、優等生タイプで真面目、今一つ感情の起伏が出ていなかった銭形命であるが、松山さんが壊れたというものも殆ど無かっただけに、キャラクターとしては弾けなかったが、人間的な部分を描くことはある程度出来ていただけに、1クールで終了というのは残念です。高村さんを相棒にして、ぶっ壊れた
命ちゃんを見たかったところです。それに、左利きという所、しかも松山さんも左利きであっただけに、「
海・2nd.」で多用された利き腕の違いというものをもっと出しても良かったですね。そして「絶対音感の持主」という設定を十分に使いこなせなかっただけに、つくづく残念でした。まあ、これだけ「残念だ」という言葉が出てくるのは、
岡本あずさが良かったためでもある。それと、夏服だけではなく、冬服姿を見たいというのもある。冬服を着ると、細身の長身最というところがスマートに見えて、色々と魅せてくれることになったでしょうね...最初は色々と不安視されていたが、ところがどっこい、(歴代銭形で最も)長身であり、細身がかなり絵になっていて、色々と考える表情はいいものを出していて、やっぱり銭形を襲名するだけの器だったということでした。
そんな中、柴田束志さんは一端降ろして貰いたいですね。「
銭形命」では束志が登場しない物語がいくつかあったが、そういう物語の方がバランスが良く纏まっていましたから...
「
銭形愛」のスタートから丸7年で7代目が終了し、ドラマ枠が一端消滅ということで、8代目については暫く登場しそうにないが、新シリーズをやる場合はしっかりとシリーズ構成をして、全体のバランスを取りながら、基本設定を無駄なく使うということを忘れないで貰いたいところである。とにかく、「
銭形命」は「
海」に続いてシリーズ構成は酷く、ズタボロでしたからね。そのシリーズ構成の酷さを
岡本あずさは乗り越えて、しっかりと「ケータイ刑事」の看板を守り抜いたということで、
あずさの今後は楽しみです。特に、サックスの方は素人ではないレベルであっただけに、CANDY DULFERのような方向もあるかも知れませんね。(
あずさって、CANDYと重なる雰囲気もありますし...)→銭形ーズはやっぱり多才です。
↓12/18発売です。予約出来るようになりました。
「銭形命」関係
↓これはやっぱり良い曲です。
愛のメモリー
- アーティスト: たかたかし,D.Boone,R.McQueen,馬飼野康二,あかのたちお,カラオケ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 1993/10/27
- メディア: CD
↓松山さんのために...
↓一応、拾っておきます。
Sax-A-Go-Go
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 1993/03/01
- メディア: CD
Big Girl
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 1995/10/26
- メディア: CD