最終回の物語は「さよならは言わないで」。が、本日は昼間の再放送が11話と12話の放送があったということで、夜の最終回を含めて、一気に放送したという感じとなった。ただし、内容的には随分と差のある物語ということで、本作がトータル的には今一つだったという印象を受けることになった。(まあ、本作は「東京少女」と「
銭形命」の間を埋めるためという位置づけと考えると、こんなところでしょうと言った平凡な作品でした。)
兎に角、「1シーン1カットの連続ドラマ」という試みは面白いのだが、本放送では途中にCMを入れるために、何処かで無理やりカットが入ったが、これが本作の企画を台無しにしてしまい、何のための「1シーン1カット」なのかという、企画を否定してしまったことが本作の失敗点である。
しかも、本放送の翌週(一部は2週後となった)に再放送を、しかも途中にCMを入れない「1シーン1カット」で放送したのだから、本放送は何のためにあるの?ということで、本放送が完全にゴミ放送になってしまった。→本放送と再放送の違いは、スポンサーが付いているか付いていないかということなので、本放送にはスポンサーの意向を無視できないのだろうが、折角の企画なのに、スポンサーを説得して途中にCMを入れない放送にするみとが出来なかった丹羽Pのミスということになる。(再放送でも、本放送のスポンサーと同じCMが流れていたが、「提供」と言う形では出ていない。)→再放送でも一応スポンサーとなっているが、途中にCMを入れない放送を実施するテストという意味合いで、本放送を犠牲にするバーター条件があったものと推測できますが...
まあ、色々と実験をするのは良いのだが、本作は初見となる本放送の放送フォーマットが本作の企画にマッチしておらず、企画ミスだったという印象が強く残った作品でした。また、12話と最終回で「ケータイ刑事」ネタをやったことで、完全に(「
銭形命」までの)「
繋ぎ番組」(更に悪く言うと「
穴埋め番組」)だったということを製作サイドが認めてしまったことになり、「どうせ繋ぎだ」という印象だけが残った作品でした。
まあ、「セブンティーン」との癒着は7月以降もあるし、ST誌としたら宣伝も出来て「GOOD!」なのでしょうが、BS-TBSドラマとしたら歯切れの悪い作品になってしまった。→7代目を襲名する
岡本あずさにとっては、経験を積むことが出来たことになるが、それだけということで...
で、最終回の物語の方だが、これは完全に7月からのBS-TBSへの出演状況をベースにした物語となっていましたね。(
岡本あずさは「ケータイ刑事
銭形命」、有末麻祐子は「激モテ!セブンティーン学園」に出演するが、岡本杏理はなし。)
まあ、あずさが7代目ケータイ刑事になるということが劇中で語られるというのは、誰もが予想したことでしょうし、今回の物語のネタとしても「やっぱり...」ということで、最後まで篠崎脚本には冴が感じられませんでした。→「東京少女」も出来不出来の差があったが、本作の出来不出来の差はそれ以上で、全13話の平均点はともかく、
標準偏差はかなり大きいということで、「シリーズ構成」が悪かったと言うことが出来る。(→「
銭形海・2nd.」の頃からBS-i(BS-TBS)作品のシリーズ構成が悪くなっているが、本作は改善されず、シリーズ構成は更に悪い方にいっちゃいました。)
あずさが事務所に住むことにしたと言って、模様替えをしようとしていた。そんな所に麻祐子と杏理がやってくる。あずさに注意する麻祐子だったが、流石は3人の中の最年長者らしいところを見せていました。
そんな中、杏理も、事務所にある自分の荷物を片付けていた。あずさが「事務所を辞める」と感じて、杏理を問い詰める。すると、杏理は人気ファッション誌「フィフティーン」(STをいじった名前であり、BS-TBSドラマらしいところでした。)の専属モデルに内定したということだった。これに、あずさと麻祐子は祝ってやり、杏理を励ました。
そんな所に、麻祐子とあずさにも仕事が舞い込んだ。(麻祐子はともかく、あずさには「7代目ケータイ刑事」と告げていて、これによって本作の「
銭形命」への繋ぎの役割は終了した。)で、3人とも仕事が来たということで、それを祝おうとするあずさと麻祐子。が、杏理には、大人の事情で内定していた専属モデルが吹き飛んだことが告げられた。で、落ち込む杏理だった。そして、ある決意をした。
それは、モデルを辞めるということだった。これに、あずさと麻祐子は辞めないように諭すが、杏理の決意は固く、親との約束もあって決意は変わらず、あずさと麻祐子を励ますと、荷物を持って事務所を出て行った。
あずさはショックを受けて泣き出してしまった。麻祐子は杏理の忘れていった玩具に気づき、あずさを励ます。(何だかんだで、年長者・麻祐子の人の良さとあずさの純粋さは伝わってくる。)で、今後のことがあるので、荷物を整理して事務所を出て行くあずさと麻祐子。2人は事務所での思い出を思い出しながらも、あずさが「お世話になりました」と言って頭を下げると、事務所を後にした。
で、キャストのテロップが流れ始める。この形で終わると、3人はそれぞれの道に進んでいったということで、これまでの物語はそれぞれの思い出の1ページとして心に残ることになった、という良い形で終わったのだが...
が、あずさと麻祐子が「えっ〜」と声を上げると、事務所に戻ってきた。2人の仕事の話が保留になったという連絡が腰崎から入り、それに文句を言うあずさと麻祐子。そして「コッシーって詐欺師じゃないの」と言う麻祐子。あずさも「心が折れた」とショックを受けていた。そんな所に杏理が戻って来た。親に「モデルを続けたい」と電話を入れて大喧嘩となり、家に帰れなくなったので、事務所に住むことにしたのだった。しかも、眞弥子とあずさよりも若いのだから、諦めるのはまだ早いので、モデルを続けたことにしたと言う杏理。その言葉に棘を感じる麻祐子だったが、結局3人は力を合わせてモデルを続けていくことにした。
次回予告は当然「
銭形命」の第1話である。(クイーン・
宝積さんの姿があったことが、やっぱり嬉しい所でした。)、「ファッションチェック」と続き、「ドラマ倶楽部からのお知らせ」の枠を占拠していた雑誌「セブンティーン」と携帯動画の告知は、最終回のご挨拶にはならず、6月の物語で放送されているVer.3でした。(「ファッションチェック」の方で最終回のご挨拶の様なことを最後に言っていたので、わざわざ最後にご挨拶とする必要もなかったということですね。)
新たな道に進んでいったという終わり方だと、良い感じの物語だったという印象が残るが、そこから一騒動というエンディングでは、本作は丹那のお馬鹿なコメディだったという印象が残るだけとなってしまい、最後の最後も「
銭形命」への繋ぎ番組だったということで、どうでも良いような終わり方になってしまったのは残念でした。
また、最後に麻祐子が「コッシーは詐欺師」という発言をしていたが、確かにそう言う気持ちも理解できる。が、それ以上に、腰崎のマネージャーとしての力量のなさ、担当するタレントに対する接し方の酷さを感じるだけでした。また、腰崎は所詮三流マネージャーであり、そんな三流マネージャーが管理している三流プロダクションには仕事は回ってこないというということである。
または、腰崎はあずさたちをからかって遊んでいるというだけという解釈も成り立ち、この場合はマネージャーの力量以前に、人間性に疑問を持つだけである。で、三流マネージャーということが成り立ち、以下は同じ結論となる。
いずれにしても、最後にどんでん返しのつもりで仕掛けたネタが、「仕事が来ないモデル」ということを納得させるだけの理由が描かれたことになったのはシニカルさが出たが、最後までおふざけということで、三流事務所だったらどうでもいいや、という印象が残り、結果的に、本作は「繋ぎ番組」だったということを自らアピールしてしまっただけでした。→5月下旬に「
銭形命」が7月スタートということと、12話が「ケータイ刑事・ネタ」の物語になると分かった時点で、本作への興味が一気に無くなり「
銭形命」のスタートのカウントダウンになった作品でした。
「1シーン1カット」という面白いアイデアも、CMが途中に入る放送フォーマットのため、不完全燃焼となってしまい、十分にアイデアを生かすことが出来なくなってしまったのが残念な所でした。また、本作から「BS-i」ではなく「BS-TBS」に社名を変更したが、社名変更によって、最近は低迷しているTBSの名前が入ったことで、これまでに「BS-i」として築き上げてきたものが壊れるのではないかという不安が浮かんだのだが、本作に関してはその不安が的中となり、これということのない平々凡々な作品で終わっちゃいました。まあ、「
銭形命」までの繋ぎという役割だけは果たしてくれましたが...
岡本あずさは、来週からは本作と同じ枠で「
銭形命」として登場し、有末麻祐子は「銭形命」終了後の23:30からの「激モテ!セブンティーン学園」(これって、諸にST誌との癒着が進む象徴的な番組になりそうだし...)に登場する。岡本杏理は特に無いが、4月に関西テレビの関西のみの放送だった「NEXT」というドラマがあったので、まあよしとしますかね...(「NEXT」のDVD-BOXは1月に発売されるので、関西以外の方も見ることが出来ます。)
尚、今回の物語は来週土曜の14:00から再放送されるので、再放送の方も本放送から一週間遅れで終了することになり、その翌週からは、やはり一週遅れで「
銭形命」が再放送されます。また、7/4は第一土曜なので「
恋日・2nd.」の再放送はお休みで、「恋する星座」の放送(最終回で#9〜#12)があります。そして11日の「
恋日・2nd.」の再放送は、4代目ケータイ刑事の
夏帆ポン主演の「僕の森」の登場ですし、日曜朝の「
銭形愛」の再放送は7/19に終了し、7/26からは「
銭形舞」の再放送となり、本家と分家の三女同士の本放送/再放送となります。
↓これの宣伝だけはそれなりに出来ました。
↓岡本杏理出演の「NEXT」
NEXT DVD-BOX(仮)- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- メディア: DVD