前半は、江戸に入った官軍との戦を避ける方法についてのやりとりということで、進んで行く。そんな中、幾島が側にいると、天璋院も安心するのか、遂に、西郷の心を動かす秘策を見つけた。(「謎は解けたよ、ワトソンくん」)で、それを勝に託した天璋院。それは、斉彬からの手紙だった。
官軍を率いる西郷と、天璋院の使いである勝との対面。あくまでも徳川家を潰すとする西郷に、江戸城明け渡しと徳川家の存続を条件にするも、交渉は決裂しようとしたところで、切り札を投入する勝。天璋院から預かった斉彬の書状を見せると、西郷の心は動き、江戸城攻撃は中止となった。
しかし、江戸城を明け渡さなければならない。勝は滝山に嘘をつかせようとしたが、やはり天璋院の方が一枚上手であって、滝山の嘘を見抜いていた。(流石は銭形愛ですね。「あんたが悪事を隠しても、尻尾とあんよが見えてるよ」)
静寛院(今回も影が薄かったですね...)に対して今後のことを語る天璋院。(役者としては「前世」で、時代としたら「来世」で姉妹となる天璋院・銭形愛と静寛院・銭形舞です。)今回は天璋院が静寛院のことを「娘」と言ったが、静寛院が「母上様」ではなくて「お姉ちゃま」と言いたそうな表情をしていたように見受けられました。
家定の言葉「徳川家を守りたい」ということを果たせなかったと思う天璋院。そんな所に家定様再登場!これはやってくれました。「天の声」としての登場であるが、やっぱりこの人の姿があるのと無いのとでは全然違いますからね。
そして、天璋院は大奥の女たちを集めさせ、江戸城明け渡しを告げた。ここで本寿院がやっぱりコメディ・リリーフの役をしっかりと果たしていました。
尚、今回の物語では、次回への伏線ということで、京に戻った幾島が帯刀の元を訪ね、天璋院の姿を自分の目に焼き付けろ、と言うことで、「次回予告」ということで帯刀が絡んだということで、天璋院、斉彬、幾島、家定、帯刀という物語の前半から中盤過ぎまでを支えたキャラによる宴という感じにまとめたというのも、天璋院を中心とした「ホームドラマ」らしいところでした。
それにしても、普通は史実を大事にするところだが、史実を第一にしないで、この作品を支えてきた人を第一にする所が本作らしい所でした。(が、史実に忠実なドラマなんて、はっきり言って学習教材にしかならず、「ドラマ」としての存在価値は無いので、面白い所です。)
次回は最終回の一つ前の物語ということで、本作の前半では何度かあった於一と尚五郎(あえてこの名前で記します。)の囲碁勝負が実現するようですね。やっぱり史実よりも人を大事にする作品です。そして、その次は最終回となるが、最終回は25分拡大で70分枠での放送です。BS-hiは17:00からの放送となるので、18:00スタートは次回が最後です。(総合、BS-2の最終回は、開始時間はいつもの通りです。)