作品データを記しておくと、時間は188分、一部はモノクロである。製作はAAキットマン・ホー、製作総指揮はアーノン・ミルチャン、監督はオリヴァー・ストーン、脚本はオリヴァー・ストーンとザカリー・スクラーの2人、撮影はロバート・リチャードソン、音楽はジョン・ウィリアムスである。そして出演は、ケヴィン・コスナー、シシー・スペイセク、ジョー・ペシ、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ウォルター・マッソー、ジャック・レモン、エド・アズナー、ドナルド・サザーランド、ケヴィン・ベーコン、ブライアン・ドイル・マーレイ、サリー・カークランド、ジェイ・O・サンダース、マイケル・ルーカー、デイル・ダイ、ヴィンセント・ドノフリオ、グレン・フォード、ウェイン・ナイト、たちである。また、本作はアカデミー賞で、撮影賞と編集賞を獲得している。
物語の方は、ケネディ大統領暗殺事件の謎を解いていくというものであるが、本作はあくまでも1つの推論でしかない。(ニューオーリンズの地方検事・ジム・ギャリンソンの調査をベースにしたものである。)本作以外にも、ケネディ暗殺事件については作品があるので、色々と見比べるのも良いでしょう。が、本作は実際のニュース・フィルムを使っているなど、やたらと真実みを感じてしまう。3時間を越える長時間の作品であるが、それだけの時間を感じさせないところは、流石はO.ストーン監督である。
で、こういう作品の場合は、音楽の方も非常に難しいものになる。というのは、テーマがあまりにも有名な題材であり、1つの推論を語る物語のでるので、作品に向いている視聴者の意識を音楽に奪ってしまうような派手な音楽はNGであり、だからと言って当たり障りのないものになってしまうと、作品が味気ないものになってしまうので、そういう訳にもいかない。しっかりとした主張をしながらも、決して主役になってはいけないという、映画音楽の神髄を堪能することが出来るものになっている。(やっぱり、J.ウィリアムスの大作での経験が生きている。)
サントラ盤の収録曲は以下の全18曲である。『Prologue』『The Motorcade』『Drummer's Salute』『Theme From JFK』『Eternal Father, Strong To Save』『Garrisons Obsession』『On The Sunny Side Of The Street』『The Conspirators』『The Death Of David Ferrie』『Maybe September』『Garrison's Family Theme』『Ode To Buckwheat』『El Watusi』『The Witnesses』『Concerto #2 For Horns And Orchestra』『Arlington』『Finale』『Theme From JFK』。
派手な曲は1曲もないが、しっかりと音楽の方も存在を主張する内容のあるものであり、トランペットの奏でる音色がまた良い味となっている。映画とかけ離れて、BGMとして聴くのにも良い内容のサントラ盤である。
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