「
恋する日曜日」の3rd.シリーズが終了したということで、その総括をやってみようと思います。(尚、MVPと三賞は筆者の独断と偏見です。)
3rd.の特徴は、

テーマ曲に'70'sと'80'sの
アニメ主題歌を持ってきたことであるが、とにかく
主役が若いということが前面に出ているシリーズであった。全26話の内、前後編の物語が3本あったので、物語としたら全部で23話ということになるが、その主役23人(
大政絢さんは2本の異なる物語の主役を務めたため、2人として扱っている。)の平均年齢(撮影時)を算出してみたら、
19.5歳となった。が、男性が主役の3本を除外して、20本の女性主役の平均年齢を算出すると
17.2歳と更に下がる。(男性3人の平均年齢は35.0歳。)何せ、
松元環季は放送時こそ8歳になっていたが、撮影時は7歳ですからね。(ちなみに、最高齢の
金剛地さん39歳の1/5です。また、高齢のベスト3は3人の男性陣で独占しました。)
「恋日」は丹羽Pが期待する若手に演技経験を積ませるための場所でもある。ということで、7代目以降のケータイ刑事候補として、次々と若手が名乗りを上げたのも「3rd.」でした。(単に7代目だけではなく、数年後、つまり9代目以降の第3の四姉妹の候補も含む。)年齢制限を考えると、以前から候補と言われていた
桐谷美玲、
秋山奈々は年下の絢ちゃんが6代目を襲名したことから完全に離脱、絢ちゃんと同学年の
岩田さゆり、
柳生みゆ、の2人もアウト。(以前から候補と言われていた
北乃きいもこの学年であり、アウトでしょう。)で、年齢的に、
水沢エレナ、
福永真梨佳、
山下リオが7代目レース争いにエントリー、
岡本杏理、
瓜生美咲が8代目レースにエントリー、
松元環季がそれ以降にエントリーしたと言って良いでしょう。(但し、丹羽Pの頭の中では、7代目は既に決まっているかも知れませんが...→この場合、筆者は
水沢エレナだと思います。しかし、事務所を考えたら
福永真梨佳の可能性も高いかも...)まあ、誰が今後「銭形ファミリー」に加わるか、楽しみにしたい所です。(これも「恋日」の楽しみの一つですし...)
キャストの点では、
夏帆ポン

と
早織ちゃん

の主演作が無かったのが残念ですが、「M2」のプロモがあったから仕方なかったのでしょうね。それと、過去4シリーズ全ての「恋日」に唯一人出演している
小山田サユリさんが「3rd.」には全く出なかったのだが、これも残念な所でした。また、
白木みのるさんが出演していたのは、来るべき「
ニュータイプ・2nd.」のためのつなぎだと考えたい所です。(桐谷、秋山はともかく、岩田、柳生を含むここから下の人たちは「
ニュータイプ・2nd.」の主役候補と考えても良いと思います。)→「
ニュータイプ・2nd.」があるという前提で、かなり願望に満ちていますけど...
前半の物語は、従来の「
恋日」の延長線上にある物語で、派手さはないがちょっぴり幸せな気分になれる

ラブ・ストーリーが中心であり、随所に(これまでの)「
恋日」らしさが出ていました。しかし、従来の「
恋日」との差別化は今ひとつ出来ず、「3rd.」ならではという個性的な物語は少なかったですね。が、30分という枠の中で上手くまとめていて、いずれもが90点を与えても良いでしょう。(
ハズレというような作品が無かった。)しかしこれが後半になると、がらっと作風が変わり、コミカルな物語が増えて、コミカル編とシリアス編がほぼ交互に混在しました。言い換えれば、前半はストレート主体だった物語に、変化球が混ざるようになったということです。(「
恋日」のスタイルであれば、ラブ・ストーリーがストレートです。)
オムニバス作品ということなので、このような変化で作品の幅が広がることになり、これは悪いことではないのだが、
落とし穴があって、一部の物語はそれに填ってしまったのがちょっと残念でした。(→コミカルな物語が2本続いた時のことです。後半は放送話数をもう少し考えるべきでした。)コミカルな物語が2本続いた時、先の作品が実に面白かったということもあるのだが、後の物語がその割を食ってしまい、今ひとつその作品の面白さを感じにくくなってしまったというのがその落とし穴ですが、
20話と
24話はちょっと可哀想でした。撮影スケジュールもあるでしょうが、特に19話があまりにも凄い物語だったので、それ以降の物語、特に20話と21話の順番を入れ替える、24話と25話の順番を入れ替えるべきだと思います。(→これによってコミカルとシリアスが交互になります。)
それでは、筆者の独断と偏見による三賞とMVPの発表に行きます。(→結局、「特別賞」を追加してしまいました。大相撲のように、殊勲、敢闘、技能賞、MVPの順に記しますが、実はMVP、技能、敢闘、殊勲賞の順に決定しました。)
殊勲賞:「41歳の春」
一番悩んだのがこの賞である。何を「殊勲」とするのか、これによって賞はどうにでも転ぶのだが、ここではインパクトがあり、それが「あっぱれ」と思えるかどうかで評価した。前半の作品はシリアス路線が多く、インパクトという点では目立つものがなく、後半ではコミカルでインパクトのあるものが増えたものの、「
アダルトな恋」の衝撃が強力すぎたこともあって、「あっぱれ」という事が出来なくなってしまった。ということで、どんぐりの背比べ状態になっちゃいました。(70点台のどんぐりではなく、85〜90点のどんぐりなだけに、大いに悩みました。)こうなると他にない特徴的なポイントを探し、個々で判断することになりました。で、
キャストの点で「あっぱれ」と言うことが出来た「41歳の春」が鼻の差で僅かに抜け出したので、これにしました。「恋日」ではあり得なさそうなキャスティング、しかもこの顔ぶれは「
ケータイ刑事・脇役オールスター」ですし、「
天才バカボン」の
実写作品
を作れるキャスティングでもありました。(言い方は悪いが、主役格という人がいない中で、上手くまとめた物語でした。)あまりの混戦のため、次点はなし。
敢闘賞:「綾子の恋」
この賞の選考も難しいものだった。粒ぞろいの作品が並んでいるので、候補は一番たくさんあった。で、やはり「
恋日」らしく、見終わった後で
ちょっぴり
幸せな気持ちにさせてくれる作品である、ということにポイントを置いて考えることにした。(→これによって、主人公のハッピーエンドというシリアス路線の作品に絞られることになった。)で、候補は「綾子の恋」「またあえる日まで」「ジャスト・ニート」「はじめての恋」など、前半の作品が中心になり、後半では「明日の笑顔」といった所が残り、「+α」として何があるかが選考基準になった。いずれもが絶対的なポイントが無く、甲乙付けがたくなったが、「
3rd.」の第1話ということで、期待と不安のある中で、「
恋日・2nd.」の作風を受け継いでいて、しかも
主演が
主題歌をしっかりと歌っていたということ(筆者はこれに結構重点を置きます。)、「アニメソングを主題歌に?」という不安を吹き飛ばしてくれた、ということから「綾子の恋」が頭一つ抜けました。尚、「はじめてのお使い」を見ているような気持ちにさせてくれた「はじめての恋」も捨てがたかったんですけど、これが次点、爽やかな

笑顔のラストが印象的な「明日の笑顔」が鼻の差で次点の補欠。(いずれもが90点以上を付けられる作品ばかりだったので、もう独断と偏見が幅を利かせて判断しました。)
技能賞:「昭和アニメ大行進」
この賞は何か特徴的なことがあることが前提である。よってノミネートされる作品は少ない。(大相撲でも「該当無し」となることが多いですし...)が、やはりこれでしょう。何せ、
全編台詞無し、
歌とダンスで通したのですから...(しかも、登場する曲21曲が懐かしいアニメ主題歌ばかりで、一緒に口ずさんでいた筆者です。)物語はあってないようなものだが、次々と流れる主題歌が上手いこと登場キャラの心情を語っていましたし、ちょっとしたイメージ・フィルムという感じになり、良かったです。また、関西弁を使って良い味を出した「おにぃの恋」が次点ですが、これも「技能賞」としても良かったんですけど、一応1つということで、泣いてもらいました。
特別賞:「おにぃの恋」
急遽追加したのがこれです。この物語は「
関西弁」を用いたことでテンポが良くなり、それがドタバタ劇の緩急に味わいを出していて、良い物語でした。これにも「技能賞」をとしても良かったが、26話に掠われた形になってしまい、この物語が無冠というはどうか、ということで「特別賞」ということにしました。
MVP:「アダルトな恋」
やはりこれしかないでしょう。「
恋日」のタイトルはあるものの、この物語は「
恋する日曜日」ではなくて「
恋するジロー」として独立させても全く問題ない物語です。「恋日」の枠に捕らわれない大傑作です。(逆に、「恋日」の枠を大きく逸脱しているだけに、これがMVPでいいのか?とも思いましたが、これでイイのだ!!)しかも、この物語には、舞台をレンタルビデオショップにしたため、BS-i製作の作品群を数多く劇中に登場させ、BS-iにしたら各作品の宣伝効果も十二分に果たしていたということで、放送局の都合でも褒めることが出来ます。よって、これしかあり得ません。
急遽追加した「特別賞」を除いて(これは付け足し的な所もありますから...)、
三賞とMVPに選んだ4本の作品を改めて見てみると、実はある共通点がありました。(意識した訳ではありませんが...→お分かり頂けますよね?)これら4本の作品の主演は全員「
ケータイ刑事」
ファミリーの一員ということです。
泪ちゃん(「綾子の恋」)と
海ちゃん(「昭和アニメ大行進」)の銭形ーズに、
金剛地さん(「41歳の春」)、そして
佐藤二朗さん(「アダルトな恋」)ですからね... まあ、「
恋する日曜日」と「
ケータイ刑事」は、この放送枠では交互に繰り返していくBS-iの看板シリーズですし、こういう結果になるのも実は当たり前なのかも知れません。
ということで、スタッフ、出演者の皆さん、とてもいい物語の数々をありがとうございました。そしてお疲れ様でした。いずれ「
恋日・4th.」として戻ってくることを期待しています。で、「
ケータイ刑事 銭形海」の方に大いに期待します。
↓順に1st./2nd./文學の唄(「ニュータイプ」もリリースして下さいよ〜〜)
↓MVP作品の主題歌
愛をとりもどせ!!(MOVIE ver.)
- アーティスト: クリスタルキング, 中村公晴, 米光亮, 野元英俊, 田中昌之, DJ Dr.Knob
- 出版社/メーカー: ティームエンタテインメント
- 発売日: 2006/03/24
- メディア: CD
↓三賞と特別賞作品の主題歌(技能賞は多数のため省略)
天才バカボン
- アーティスト: TVサントラ, アイドル・フォー, 堀絢子
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1996/08/21
- メディア: CD
はいからさんが通る/吐息でネット
- アーティスト: 南野陽子, 小倉めぐみ, 武藤星児, 田口俊
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/07/27
- メディア: CD
あしたのジョー
- アーティスト: 尾藤イサオ, TVサントラ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1996/08/21
- メディア: CD