収録されているのは以下の全7曲である。『I Wanted Your Love』『Busy Body』『I'll Let You Slide』『Make Me a Believer』『For the Sweetness of Your Love』『How Many Times Can We Say Goodbye』『Superstar/Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)』。
収録曲は7曲であるが、3分半という1曲を除いて、5分前後という曲が並んでいて、聴き応えがある者となっている。本アルバムからは、何と言っても『Superstar/Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)』である。9分半に近い超大作であるこの曲は往年の名曲のカヴァー曲であり、メドレーというものであるが、彼自身の曲ではなくCARPENTERSなどの曲を取り上げている。'80's初頭にはSTARS ONがBEATLESの(そっくりな)メドレーのヒットが売れたことで、一時的にメドレーのブームが起こったが、それに便乗した訳ではないものの、「名曲はいつの時代でも名曲である」ということを感じさせてくれることになっている。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、テンポの良いダンス系ナンバーの『I Wanted Your Love』と、前述のメドレーである『Superstar/Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)』、そして、彼のボーカルをたっぷりと堪能できるスローなテンポのボーカル・ナンバーである『Busy Body』、ディオンヌ・ワーウィックとのデュエット・ソングである『How Many Times Can We Say Goodbye』をピックアップしておく。
本アルバムからは、マーカス・ミラーのプロデュースによるアルバムが続くことになるが、結果的にこのことが彼のサウンドに'80'sらしさを吹き込み、同時に彼が本来持っている聴かせるボーカルの良さが出て、'80'sという時代にその名を残すアルバムが誕生した。そういうことで、彼のキャリアの上でも本アルバムは忘れることの出来ない一枚である。たっぷりと聴き込みましょう。